辻堂ゆめの「卒業タイムリミット」(双葉社)を読了しました。
辻堂ゆめの作品を読むのは、「僕と彼女の左手」「十の輪をくぐる」「あの日の交換日記」に次いで4冊目かな?今回もワクワクしながら夢中になって一気に読ませていただきました。いやぁ辻堂ゆめ作品、やっぱり面白いですね。
私立高校で人気女性教師が誘拐され、72 時間後に始末するとネット動画で予告された。3年生の黒川のもとに「誘拐の謎を解け。真相は君たちにしか分からない」と挑戦状が届く。仲間になったのは、体育会系男子、学年一の美女、そして幼馴染みの優等生。4人は事件を解決できるのか?
こんな感じのストーリーです。青春学園モノのミステリーって感じですかね?随所に挿入されている生徒たちが学校に提出した「告白カード」が、絶妙の味付けでボクらを物語に引き込みます。ちょうど卒業式シーズンだし、いいタイミングで読ませていただきました。
読書中だけでも高校時代に戻れたような気がして、4人の犯人探しを自然に応援していました。そしてしだいに明らかになる4人の秘密。見事な伏線からの想定外の真相で不思議な感覚に陥るラストでした。青春ミステリーとして秀作だと思います。ドラマ化もされているみたいですね。きっと面白かったんでしょうね。ボクは見ていないけど。
辻堂ゆめ。なかなか魅力的な作家です。1992年生まれってことは、ボクらの子ども世代の作家なんですね。すごいなぁ。また次の作品を読んでみたいと思います。