杉咲花が主演の映画「朽ちないサクラ」を見てきました。柚月裕子による警察ミステリー小説の映画化。杉咲演じる県警の広報職員が、親友の変死事件の謎を独自に調査する中で、事件の真相と公安警察の存在に迫っていくサスペンスミステリーです。
ボクはこの原作を、ちょうど1年ほど前に読んでいましてね。まぁ「柚月裕子の小説にハズレなし」って感じで夢中になり、続編の「月下のサクラ」も一気に読了した記憶があります。確か、ブログの記事にもしていましたよね。ありました、ありました。
ストーリーは、こんな感じです。
たび重なるストーカー被害を受けていた愛知県平井市在住の女子大生が、神社の長男に殺害された。女子大生からの被害届の受理を先延ばしにした警察が、その間に慰安旅行に行っていたことが地元新聞のスクープ記事で明らかになる。県警広報広聴課の森口泉は、親友の新聞記者・津村千佳が記事にしたと疑うが、身の潔白を証明しようとした千佳は一週間後に変死体で発見される。後悔の念に突き動かされた泉は、捜査する立場にないにもかかわらず、千佳を殺した犯人を自らの手で捕まえることを誓うが……。
いやぁ〜原作の小説を読んでいて、内容をある程度知っていても面白かったです。警察、公安、報道、カルト宗教の暗部を描く重厚ミステリーって感じ。渋めながら複雑な構造のストーリーは見応え十分でした。やはり見どころは終盤の杉咲花と安田顕による静かなるバチバチなやり取りかな。タイトル「朽ちないサクラ」の回収もお見事でしたし、作品全体に繰り返し使われた満開の桜の映像も効果的でした。「大義の為の犠牲、それは正義なのか?」と視聴者に投げかけられたテーマも、重厚で考えさせられました。
主人公を演じた杉咲花のほか、安田顕、萩原利久、豊原功補らの俳優陣が、とてもいい味を出していた映画でした。続編の「月下のサクラ」も映画化してほしいな。
それにしても、最近は見たい映画が多くて困ります。テレビドラマで放送されてボクが大好きな「おいハンサム!!」、もうすぐ封切られる「キングダム:大将軍の帰還」や「長岡花火物語」。この夏は、映画も楽しみたいと思います。