タケ・タケ・エヴリバディ!

当ブログは「竹林や自然と共に生きる」をメインテーマに、管理人の田舎暮らしの様子をお届けします。

「入船亭扇辰」独演会

2025年01月18日 | 読みました!見ました!

地元のアオーレ長岡で開かれた、入船亭扇辰の独演会に行ってきました。

さすがに一昨日に38℃の発熱があった時には、「せっかく前売りチケットを手に入れたのに、キャンセルかなぁ…」と半ばあきらめていたのですが、昨日の午前中に熱が平熱に戻り、しかも抗体検査でインフルエンザもコロナも陰性。「こりゃぁ神様が『独演会に行け』と言っている!」って思いましたよ。さすがにマスクはしていきましたけど、おかげさまで咳も出ませんでした。

入船亭扇辰さんは長岡市出身の落語家で、ボクの高校の後輩でもあります。彼は今年、還暦かな?61歳かな?まぁそんな年代です。ボクと高校生活は被っていないけど、落語好きのボクは、昔から「同窓生に噺家がいるのか…」って興味をもっていました。同窓会総会なんかで一席披露してもらったこともあったしね。彼の生落語を聴くのは、これで何回目かな?5回目くらいかな?

独演会はもちろん撮影・録音禁止なので、始まる前の会場をちょっと撮影しました。今日は昼の部・夜の部の二部構成だったそうですが、チケットは前売り完売だったとか。さすが、毎年恒例で行われる故郷での凱旋独演会です

そして、やはりさすが「名人・扇辰」です。マクラで地元ネタを取り入れてボクらの心をぐっと引き付け、メリハリのある迫力ある演目でボクらを唸らせました。いやぁ〜!楽しかった!魅せられました!笑いました!演じた演目は「道灌(どうかん)」と「小間物屋政談」の二席です。

「道灌」は以前に(たぶん)上野の鈴本演芸場で、別の落語家の噺で聞いたことがあった演目でしたが、扇辰さんの話芸にはすっかり引き込まれましたね。


八五郎が隠居の家にある太田道灌の掛け軸の絵の説明を聞く。道灌が狩に出かけにわか雨に遭い、雨具を借りにあばらやに入ると娘が山吹の枝を捧げる。「七重八重、花は咲けども山吹の みのひとつだになきぞ悲しき」という古歌のように、実と箕をかけて雨具のないことを断ったのだが、道灌は分からず家来から説明される。道灌は歌道に暗いことを嘆き、のちに大歌人になったという故事です。

八五郎は隠居に歌を書いてもらい、誰かが雨具を借りに来たらこの歌で断ろうと家に帰る。都合よく雨が降ってきたが、友達が雨具ではなく提灯を借りに来る。無理やり友達に「雨具を借りに来た」と言わせ、「七重八重・・・」の歌を見せる。→ここで最後のオチです。


「小間物屋政談」は、ボクは初めて聞いた噺でした。いやぁ〜扇辰さんの話芸(って言うか、もはや演劇でした)は芸術です。名人芸です。もう手に汗を握るストーリーの展開に、固唾を飲んで…っていうか、感情移入して…っていうか、すっかり引き込まれてしまいましたよ。ストーリーはこんな感じ。


小四郎という小間物屋が江戸から仕事で上方に向かう途中で、強盗に遭って身ぐるみを剥がれた江戸で大きな小間物屋を営む若狭屋仁兵衛を助ける。ところが仁兵衛は江戸に戻る途中に宿屋で急死。仁兵衛の身元を探るものは、小四郎の住所と名前が書かれた書き付けだけだった。間違えて小四郎が死んだと連絡を受けた女房や大家は葬式をあげ、大家の強い勧めで女房は新しい亭主と新たな幸せな人生を歩み始めた。そこに上方から小四郎が帰って来る。そこで巻き起こる大騒動…。


まぁこんな感じの噺でした。いやぁ〜面白かった!さすが!名人!入船亭扇辰です。生の落語は面白い!最高!でも、こうして地元で開催される独演会もいいけど、たまには上野の鈴本演芸場か浅草演芸ホールあたりで、何も考えずにボーっとしながら半日過ごして落語を楽しみたいなぁ…と思いました。コロナ禍以降、寄席にも行っていないからなぁ。

コメント
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