皆様、こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。
今日も沖縄は晴れ時々曇り、所によりにわか雨。予想最高気温は32度です。それでは、ラジオ放送の続きです。
アーサー 抗体価に関連して次の質問になりますが、ここ最近、海外から聞くワクチンのブーストという言葉なんですが、一般的にイスラエルなどで進んでいる3回目の接種を指していると思うんですが、どういう意味合いをもち、どういう効果を持つのでしょうか。
徳田 ロケットを打ち上げるときにも、ブースターといって最終的に爆発的推進力をもたらし、ロケットを宇宙空間に飛ばすために必要なものですよね。
だからワクチンの免疫にも、様々なワクチンがブースターがあり、B型肝炎ウイルスのワクチン、破傷風のワクチンとか。
子供のころに打った破傷風のワクチンは、高齢になると免疫が落ちるんです。
それを思い出させる。
それをさらに免疫としてもう一度復活させる、そういう役割があるわけです。
落ちてきた免疫をもう一度アクティブにする、こういう効果があります。
今も、ブースターは真剣に考えた方がいいと思います。
ただ、あまりにも早くブースターを打ち過ぎるのも問題なんです。
日本では1回目でさえ広がっていないわけですから、まだ打っていない人もいる中で、ブースターというよりは、少なくとも1回打っている人が7割以上くらいになって次の段階に進むべきだと思います。
というのは、先進国だけでブースターなどを理由にワクチンを購入すると、アジア、アフリカ、中南米、こういった発展途上国がなかなかワクチンを手に入れることができない。
ということでたいへんな被害がもたらされる。
地球上みんなでコントロールしていかないと、また変異株がどこで現れるかわからない、ということで地球全体の感染をコントロールすることが大事なんですね。
アーサー 世界的に研究は進んでいると思うんですが、今後、ワクチン自体の種類が現実的に増える可能性はいかがですか。
徳田 ワクチンはすごい勢いで増えています。
台湾ももう開発して打ち始めています。
韓国も開発しています。
キューバも開発してます。
あらゆる国が今、開発しているんです。
日本がなぜ開発していない。
いえ、一部の会社、大学、研究機関ではやっているんですが、研究開発には後れを取っていると言わざるを得ません。
アーサー 以前の番組でも徳田さんが指摘されていたように、研究開発が後手であるということだと思います。
今日で緊急事態宣言は解除されますが、引き続き感染対策は必要です。
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