演劇知

劇的考察譚

浮沈と空間を分析をして

2008-11-11 23:53:36 | Weblog
本日のクラスは時間的に余裕があり、少し難解なエチュードを行いました。

浮沈エチュードと呼ばれるもので、即興芝居の掛け合いを二人の息を合わせ、マイナス、プラス方向に持っていき、緩やかなカーブを描くように逆の方向に持っていき、そして再び緩やかなカーブで逆方向に持っていくというもの。

つまり

「今日映画面白かったね!」「最高!」(プラス)

「でも主役がよくなかったよね。」「俺は好きなのに!信じられない」(マイナス)

「ごめんなさい」「俺こそごめん言い過ぎた!仲良くしなきゃね」「うん!」(プラス)



…非常に拙い、例ですがこんな感じになります。
呼吸を合わせること。自分の意志と相手の意志に差異があった時にどう軌道修正を行うのか。課題はただの二人有音エチュードよりも非常に多くなります。やはり難しかったのか、「難しい」という声が聞こえてきます。ですが、一生懸命挑んでくれておりました。一回目よりも二回目の方がコツを掴んでいましたね。


演劇理論ではメイエルホリドを取り扱いました。スタニスラフスキーを事前に学んでいました故、理解が非常に早かったです。現代演技論の基礎となっているスタニスラフスキーシステム、偉大です。
メイエルホリドは身体と空間のポジションに焦点を当てていまして、その観点から、文化祭で発表した生徒さんのダンス映像を分析、解説を行いました。

生徒さんが考えていたことを言い当てたつもりですが、いかがでしたでしょう?意外と見ていないようで見ているのですよ。
分析出来る作品、また、分析された際にきっちりと自身の意見が言える作品を作って頂きたいものです。

思考の話。思考するとドーパミンが溜まります。そして解決に導かれるとドーパミンが放出、快楽神経系を刺激しユーフォリア(多幸感)が得られるとのこと。先日記載した考える事は楽しいということ、やはり正しいようで。


写真はサンストリートの電飾。冬が到来したのだなと感慨深くなります。