演劇知

劇的考察譚

Ms.Frog配役とは

2012-03-17 15:53:18 | Weblog
Ms.Frog

わたしの作品。まずは頑張った役者から解説。こちらもやりたいことをまず聞き、それにより役を作ったが、1との違いは、そこに「わたしがやって欲しいこと」という劇作演出の意図もプラスしたこと。故に役者の表現と劇作演出の表現の2つが混在することとなる。それをどう整理するかがポイントとなる。


○アマちゃん
やりたいこと…腹黒
act orchに出てくれたが、その時はアンサンブルメンバーであった。考えてみるとこの期はアンサンブルばかりだ。腹黒ということで、芝居の要所要所に皮肉や確信を突く台詞をちりばめた。合いの手役割。滑舌に苦労していた。本人は恐らく良い子で怒りや謀略といった内容の台詞を自身に落とすのに時間がかかったのであろう。

○家雨
やりたいこと…お婆ちゃん
修了公演では基本等身大の役をやってもらっているが、まさかのお婆ちゃん。act orchで器用なことは分かっていたのでお婆ちゃんの気質を持った学生というとんでもなくやりずらい役をお願いする。苦労していたが、稽古を重ねるにつれ、そして本番の舞台上で彼女は覚醒したと思う。この物語が成功するか否かは彼女が愛されるかどうか。

○ウッシー
やりたいこと…厨二病
厨二病と聞いて言葉はぎりぎり知っていたがその本質は良く分かっていなかったわたし。世代のギャップを感じる。しかし、その根底は変わらないであろうと、厨二の要素に往年のパワーマイムをドッキングする。余談ではあるが、厨二を理解するために子どもたちから色々な漫画を借りて読む。少しは分かった気がする。

○小森
やりたいこと…ドS
当初はゆるっとした子であったがこの2年間で非常に成長したと思う。余談ではあるが彼女には二年間に渡って「ハゲの渡辺」と台詞を当てる。つまり終始わたしに対してドSであったわけだ。そして基本的な気質がSッ気であることを打ち上げの時に知る。

○多胡
やりたいこと…女帝
「ドSと女帝とどう違うのか」と聞かれる。その演じ分けも期待し役を当てる。歩き方がピョコピョコして可愛らしかった為指摘すると、影で練習したのであろう、優雅になっていたことが印象的。エチュードは非常に器用なのだが、「役」になると一定になりがちなのが今後の課題か。

○殿様
やりたいこと…オバカ
この作品は一見すると家雨が涙を誘っているが、実は彼女がその起爆剤。非常に重要なポジションをお願いする。普段のエチュードが「一定」なので、それを克服して欲しかった。本番上の涙は紛れも無く本物であり、観客にも伝わったはずだ。この子は公演後、素晴らしい思い出をプレゼントしてくれた軍師でもある。

○ヌマヌマ
やりたこと…下僕
ドS、女帝の対照が欲しいなと思っていたら見事に「下僕」を立候補。「攻め」の台詞の多いメンバーの中で「受け」を担ってもらう。劇中に小演劇界に伝わる奥義「エビシステム」のローリングを習得してもらうべく頑張ってもらう。結果、エビシステムよりも、その後のバウンドの完成度が高い。良いバウンドでした。

○ヒッキー
やりたいこと…普通
この子は基本大きく発する演技をする。本人も自覚しており、今後様々な芝居をして欲しいと思い、あえて味のない役を書く。しかし、第一話目の「蟻」に引きずられたか、豪快さが加わってしまう。己のコントロールが課題だ。物語の最後、「蛙と鳥」のくだりは、シンプルに台詞を発することが出来たと思う。





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