演劇知

劇的考察譚

虹が出て

2009-05-08 18:53:37 | Weblog
雨が降ったり晴れたりで「これは虹が出るな」と思っていましたら、街行く人が天を仰ぎ携帯をかざしていまして、何かと思っていましたら案の定虹が出ました。

かく言うわたしも人に紛れ録画。二重に掛かる虹であっというまに消えていきました。一瞬の煌めき、一回性の奇跡を考え、携帯をかざす群衆の姿はは、なんだか呪術的だなと思えました。
演劇の起源は呪術的祭祀であり、時が経ってもその根源にある心の在り方は変わらないのだなと思いました。

一回性の奇跡を自分だけの形で留める行為は、留めたものの価値は分かりませんが、その行為自体に非常に快楽性があると思います。

虹は見たが留めた虹は見ないと思うのです。



きっと未確認飛行物体やアルマゲドン的な隕石が天にその姿を現しても、我々は生命を脅かされるその脅威の対象をカメラをかざし、ただ無心に撮影するのだろうなと思います。
素晴らしく内在的にドラマティックだなと思います。

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