健康長寿の窓口 (タロー8の脳腫瘍闘病記改め)

2009年に乏突起神経膠腫の手術を受け15年が経過したことを機にブログをリニューアル、健康長寿の情報を発信していきます。

小さなことからコツコツと骨・軟骨のためにもタンパク質

2024-04-05 18:22:45 | 健康・病気

 

 骨はカルシウムというイメージを持つ方が多いと思いますが、実はコラーゲンが20%を占めます。骨は鉄筋コンクリートの構造に似ていて、カルシウムなどのミネラルがコンクリート、コラーゲンが鉄筋に例えられます。つまり、コラーゲン(鉄筋)が骨を強くしているのです。

 コラーゲンはタンパク質でできていて、ヒトのタンパク質の約30%を占めるほど多く、そのタンパク質のアミノ酸は、グリシンが約33%、プロリン(ヒドロキシプロリンを含む)が約26%、アラニンが約11%で構成されています。

 グリシンは最も小さくてコラーゲン中のアミノ酸とアミノ酸を繋ぐ重要なアミノ酸です。プロリンとヒドロキシプロリンはコラーゲンの立体を安定化させる役割があります。アラニンは、立体構造と弾力性にも寄与しています。

 関節軟骨の約66~76%は水で、そのほかはコラーゲン・プロテオグリカンや非コラーゲン性糖タンパクなどで構成されています1。

参考資料:コラーゲンLabo.com

Wikipedia

関節軟骨組織構造・軟骨細胞と関節のトライポロジー特性(生体医工学, 44, 537-544, 2006)

 骨や関節軟骨の健康維持には、適切なコラーゲンの摂取が重要です。グリシン、プロリン、およびアラニンが豊富に含まれる食材を以下にご紹介します。

グリシン:豚の軟骨やゼラチン

プロリン、ヒドロキシプロリン:エビ、ほたて、するめ、タラ、サバなどの魚介類

アラニン:エビやカニ、煮干しやかつお節などの乾物類。

エビ、カニは関節軟骨に必要なグルコサミンも含んでいるので、お勧めです(エビ・カニアレルギーの方は注意)。

 昔から医食同源という言葉があるように、古くから特定の食品摂取と健康増進には深い関係があるようです。骨には骨の食材、関節には関節の食材が良いという漢方的な考えの裏付けでもあると考えています。

注意:アミノ酸は糖と反応して(メイラード反応と言います)、身体に良くない最終糖化産物(身体の「コゲ」とも言われる)を創ります。プロリンはメイラード反応を特に受けやすいアミノ酸なので、摂りすぎには注意です。言う、適切な食事を摂りながら、これらのアミノ酸をバランスよく摂取するのが良いでしょう。


タンパク質だけではフレイル対策にはならない

2024-04-03 17:11:34 | 健康・病気

 エントロピーの観点からタンパク質を摂ることが重要と考えていますが、昨日はエネルギーも必要というところで中座しておりました。

 はて??エントロピーとタンパク質の関係から結局何を食べたら良いのかがピンと来ないと思います。アメリカで女性看護師を対象にした調査で、中年期はタンパク質(特に植物性タンパク質)が女性の健康寿命に良いという研究報告がありました。主な植物性タンパク源は、パン、野菜、果物、ピザ、シリアル、焼き菓子、マッシュポテト、ナッツ類、豆類、ピーナッツバター、パスタだそうです(The American Journal of Clinical Nutrition誌オンライン版2024年1月17日号)。

 日本では、フレイル(フレイルとは心身ともに虚弱になって寝たきりの予備軍の状態)のリスク因子について京丹後市で調査した長寿研究があります。それによるとリスクに関係するのは、①糖尿病や高血圧症、がんの既往歴、肥満などの「代謝」、②「睡眠の質」、③「運動」、④食事、薬剤、居住地などの「環境」の4つで、運動と食事が重要、特にカリウムやマグネシウム、ビタミンB群、食物繊維(非緑黄色野菜や豆類)の摂取が少ないとフレイルのリスクが高くなるようです。食物繊維は腸内細菌叢(相)との関係もあるようですが、腸内細菌は別の機会に。

 結局はバランス良い食材を使って食事から摂るのが一番です。サプリなどで偏った栄養素摂取を続けるのは良くありません。サプリはあくまでも補助です。話題の機能性表示食品商品パッケージにも「食生活は、主食、主菜、副菜を基本に食事のバランスを。」と記載(表示)することが義務づけられています(トクホ、栄養機能食品も表示義務です)。

 栄養素は糖質、脂質、タンパク質の三大栄養素に、ビタミン、ミネラルを加えて五大栄養素と言います。食物繊維を加えて六大栄養素と言うこともありますが、食物繊維は体内吸収されない糖質のことなので糖質としておきます。

 まず、フレイル対策にタンパク質の元になるアミノ酸のバランスをアミノ酸スコアと言いますが、スコアが100に近いほど良いタンパク源で、動物性タンパク質のほとんどが100です。鶏肉(ササミ)は低カロリー(100gあたり約98kcal)、サンマなど青魚にはDHA、EPAといった血液サラサラ成分や骨を丈夫にしてくれるビタミンD、サケにはこれらの栄養成分の他にアスタキサンチンという抗酸化成分が含まれ、筋肉の元になるアミノ酸ロイシンが豊富です。カツオもロイシンが豊富で、青、白、赤の魚で彩りよくフレイル対策になるでしょう。

食生活改善指導担当者テキスト~栄養指導・健康教育編~ 2021年3月(厚生労働省)

 でも手っ取り早く、しかも摂取量が分かりやすくタンパク質を摂るにはプロテイン系の食品(菓子類)が良いと思います(あくまでも補助ですよ)。

 私が試した結果、タンパク質グラムあたりの価格で見たコスパが高くて美味しいトップバリュブランドがお勧めです(あくまでも個人の感想ですよ)。ご購入の際は、他の栄養成分、アレルギー成分も確認して下さい。

商品

タンパク質

税抜き価格(円)

その他特徴

プロテインブランサンド クリームチーズ味

20g(4枚入り合計)

128

10種ビタミン/6種ミネラル

プロテインライトミールブロック

22g(4本入り合計)

148

10種ビタミン/6種ミネラル

プロテインバー各種

15g(1本)

98

製品毎にロイシン、カルシウム、鉄分などを増量

プロテイングラノーラ

牛乳200mLと合わせて23g

(1食分60g)

458

6種の素材(大豆、小麦、黒大豆、オーツ麦、アーモンド、苺)

 

プロテイン食品ではありませんが、同じくトップバリュの「ライトミールブロック(チーズ、チョコあり各税抜き128円)」はエネルギー補給として合わせて買っています(カロリーメイトみたいなもの)。


雨が降ると膝痛悪化

2024-03-17 17:42:54 | 健康・病気

熱力学第2法則が老化の鍵を握っている、と予告しながら寄り道しています。

今日も寄り道です。

昨日まで天気が良く、しかも春の陽気てを通り越して初夏のような気温でしたが、今日は朝から雨。昨日まで楽だった膝が痛みます。天気が悪くなると頭痛などが起きる、いわゆる天気痛というものがありますが膝痛もその一つ。個人差はありますが、低気圧によって体内の圧力が外部の気圧よりも強くなり、関節内や周囲の組織が拡張し、神経末端に過剰な圧を加えて痛みを引き起こす可能性があると言われています。

本当に気圧の変化が原因なのか、気温や前日の運動は影響しないのか、実は3月12日も雨で膝痛が悪化していましたので、睡眠状況と合わせて、痛みとの相関があるか検証を始めました。

今のところ、天気(気圧)と痛みは相関があるようです。しかも。低気圧になったから、というものではなく、高気圧から低気圧へ移行し始める頃から痛みが増すようです。

しばらく検証を続けてみて、天気が悪くなると痛みが増すのを我慢しなけえればならないのか、天気が悪くなることは分かるなら、どうすれば痛みを予防することができるのか、を考えてみたいと思います。

そこには熱力学第二法則も関係しているのか、Copilotに聞いてみたところ、「直接の関連はないが、興味深い現象と言えるかもしれない」との回答。調べてみる価値はありそうです。


老化って何?

2024-03-03 17:50:31 | 健康・病気

今回、膝痛の原因が加齢による半月板老化(歳ですよ)と診断されたのですが、私は当初、老化を認めたくなく、「きっと腱(筋)を傷めたのだと思う。膝の内側が痛いので、鵞足(がそく)炎ではないか」と医師に伝えたところ、「これは鵞足じゃないですよ。典型的な半月板老化です。MRI撮りましょう」と、その結果(半月板が小さくなっていた)で駄目出しを喰らったのでした。

痛みが続くなら素人判断せず、医者の診断を受けること、そして自分の年齢を受け入れることが大事だと思い知らされました。

では、注射されたヒアルロン酸って美容サプリなどでよく耳にしますが、関節と関係があるのでしょうか。

私は、楽しく、分かりやすい説明がモットーなので、ヒアルロン酸についてもう少し解説します。

1グラムのヒアルロン酸は約6リットルの水を保持できると言われていて(Wikipediaより)肌の保湿や関節の動きをサポートする重要な役割を果たしています。

しかしながら、ヒアルロン酸は加齢とともに減少し、皮膚では40歳後半から減少するようで、美容系のサプリや、変形性膝関節症、肩関節周囲炎(いわゆる五十肩)の治療に医薬品として使われています(食品では医薬品的効能効果を標榜することはできません)。

ちなみに、医薬品のヒアルロン酸は、注射や目薬などの直接患部に入れるものだけで、飲み薬はありません。飲むヒアルロン酸は現在のところ、食品だけです(厳密には食品原料ではなく添加物に区分されています)。

そもそもヒアルロン酸というのはグルコース(ブドウ糖)にタンパク質がくっついてできていて、さらに沢山つながっている構造(高分子)をしています。

”沢山”というのは、非常に沢山(高分子)、少しだけ沢山(低分子)、その中間など様々な種類があり、いずれも大腸で小さく分割されて体内に吸収さ、体内で低分子ヒアルロン酸が再び高分子となって水分保持の役割を担うとされていますれるようです。

経口摂取したヒアルロン酸が大腸の腸内細菌によって分解、吸収されて皮膚で作用する仕組みを解明 | ニュースリリース | キユーピー (kewpie.com)

医薬品として認められてないのは、学会で報告されて日が浅くまだまだ科学的検証が必要だから、なのかなあ?

では、加齢で(半月板の)老化って何?

老化について、順天堂大学客員教授・東邦大学名誉教授の後藤佐多良先生が、「加齢に伴って生体機能、例えば筋力、神経伝導速度、肺活量、病気に対する抵抗力などが低下すること」と説明されています。(加齢とは、ヒトやネズミでは生まれてから死までの物理的な時間経過のこと)下記サイトで詳しく解説されているので参考にして下さい。

東邦大学メディアネットセンター/バーチャルラボラトリ内の『健康長寿』健康長寿 (toho-u.ac.jp)

私たちの身体は37兆個の細胞でできていると言われていますが、上記サイトによると、皮膚の表皮細胞や腸の上皮細胞のようなに一生の間分裂し続ける分裂細胞は加齢によって分裂能力が低下し、やがては分裂しなくなる、これを細胞老化と説明しています。

一方、神経細胞や心筋細胞のように増殖したあとは分裂しなくなる「固定性の分裂終了細胞」や肝細胞のように普通は分裂しないけれど、切り取られたり損傷を受けたりすると残った部分が分裂を始める「可逆性の分裂終了細胞」があります。

神経細胞や心筋細胞は分裂しなくなると代替がないので、老化において重要なのだと思います。

(記憶に関わる海馬の神経細胞など一部の脳神経細胞はわずかながら分裂能力があるそうです)

いずれにしても細胞には寿命があって、それが老化につながるのだと思います。

細胞が分裂するときは、染色体(DNAが入っている)が分裂していくのですが、染色体の端っこはテロメアという部分があって、細胞分裂のたびにまるで回数券のように一部が切り取られていきます。回数券には枚数(分裂の回数)に限りがあって、ヒトは細胞レベルでは120歳が限界と言われています。これを回数(限界)を発見した研究者の名前から、ヘイフリックの限界と呼んでいます。

私が120まで生きるぞ!と宣言しているのは、”ヘイフリック限界”を証明してみようということによります。

では、なぜ限界があるのでしょうか。

それは熱力学第二法則が鍵を握っていると思っています。次回でお話しできれば・・・


緑内障が改善??

2022-11-18 19:10:00 | 健康・病気
2カ月毎の定期受診。右眼の眼底撮影で4年前の画像と比較して、炎症範囲が減少していて、医師が首をかしげました。緑内障は元に戻ることはないから、うんんん?進行してないということでしょう、と。私自身、治らないと思っているので、えっと思いましたが、主観的な視野検査と違って、客観的な検索だから、間違いはないはず。誰かのデータと差し替わってないだろうか。でも、眼圧も両眼とも8、これまで、10を切った記憶はありません。本当に改善しているのか。ひとまず、2剤併用は中止して、トルモロールのみに処方変更。と言っても、トルモロール自体が2剤なんだけど。