健康長寿の窓口 (タロー8の脳腫瘍闘病記改め)

2009年に乏突起神経膠腫の手術を受け15年が経過したことを機にブログをリニューアル、健康長寿の情報を発信していきます。

今日は「たんぱく質の日」~同時多発テロの日に思う~

2024-09-11 15:57:03 | 日記

9月11日と言えば、2001年のアメリカで起こった同時多発テロが思い浮かびます。アメリカでは今日を「愛国者の日」としてテロの追悼をするのだそうです。

他にも、「公衆電話の日:1900年に日本で初めて公衆電話が設置された」「警察相談の日」が制定されているそうです。

 

そして、今日のお題「たんぱく質の日」でもあります。

株式会社明治が「タンパク質の重要性を広く認識してもらう」ために制定し、一般社団法人日本記念日協会が認定したのだそうです(認定日は不明)。

今朝の朝日新聞の1面広告にも掲載されていましたが、9月11日が選ばれた理由は、タンパク質が20種類のアミノ酸(厳密にはタンパク質構成アミノ酸 ※)から構成され、そのうち9種類が必須アミノ酸、11種類が非必須アミノ酸であることに由来しています。

「非必須アミノ酸は不要?」ということではなく体内で合成できるので、食事から摂る必要はないという意味で、必須アミノ酸というのは体内で合成できないので、食事から摂る必要がある、という意味です。

※ タンパク質を構成しない“非タンパク質構成アミノ酸”は数千種類以上もあります。非タンパク質構成アミノ酸の一つであるD-トリプトファン※※のようには腸内細菌が産生してアレルギー抑制に関係するものもあります。

※※ トリプトファンと似ていますが異なるものです。D-トリプトファンを右手とすると、必須アミノ酸のトリプトファン(L-トリプトファン)は左手のようなものです。

タンパク質と健康の関係については既に2024年3月30日のブログ「プロテインブームに思う」で紹介していますので今日は割愛し、同時多発テロに因んで、タンパク質構成アミノ酸と平和について語ってみたいと思います。

必須アミノ酸は、上記ブログで紹介したとおり、「風呂場の椅子独り占め:フェニルアラニン、ロイシン、バリン、イソロイシン、スレオニン(トレオニン)、ヒスチジン、トリプトファン、リシン、メチオニン」の9種類で、特にバリン、ロイシン、イソロイシンといった分枝鎖アミノ酸(BCAA)は筋肉のタンパク質を構成するアミノ酸として注目されています。

 

 

一方、非必須アミノ酸は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、プロリン、セリン、チロシンの11種類です。

これら20種類のアミノ酸で私達の身体は構成されています。筋肉も骨も、脳や腸、髪の毛や爪、酵素に至るまで全てです。ワンちゃんや猫ちゃん、牛や馬、腸内細菌も病原菌もウイルスも同じです。

私達ヒトは必須アミノ酸が上記の通りですが、猫ちゃんは体内でタウリン(栄養ドリンクにも入ってますね、ファイトー!いっぱーつ!)を合成する酵素の活性が非常に低いため、タウリンが必須アミノ酸だそうです。猫は、魚介類(特に貝類や青魚)からタウリンを摂取するそうです。サザエさんからお魚を盗んだのは理にかなっているようです。ただし、海水魚は淡水魚に比べてタウリンを合成する能力が低いので、サンマを盗んだ猫には利益はなかったかも知れません。猫用キャットフードや猫サプリでにも含まれているものがあるそうです。

さて、20種類のアミノ酸で、生物(ウイルスを除く)の多様性が出来上がったのも不思議ですが、そもそもアミノ酸って、炭素と水素そして酸素と窒素、時には硫黄の5種類の原子がつながった単純な化学物質です。そのアミノ酸が数十個以上つながったものがタンパク質です。そのような背景から、アミノ酸は生命の起源とも言われています。

その生命の起源はどこで生まれたのでしょうか。構成する5種類の原子は元々は地球に存在するものであることから、46億年前に地球が誕生した後で、当時の地球環境の化学反応で作られたという説や宇宙に漂う小惑星などが隕石として地球に落ちてアミノ酸を持ち込んだ、という説があります。では、小惑星のアミノ酸はどうやって生まれたの?5種類の原子は宇宙に存在していたので、宇宙誕生後に、宇宙環境での化学反応ではないかとの説があります。未だに神秘に包まれていますが、宇宙探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」から持ち帰ったアミノ酸の解析で答えが出るのでしょうか?

それはさておき、生命の起源、アミノ酸が存在したとしても、それがタンパク質となり、生物となり、人間へと進化してきたのは、少なくとも40数億年の歳月が必要だった訳で、その間に、どの生物(タンパク質)生き残るかという過程で“免疫システム”が出来上がったのです。

アミノ酸の誕生から40数億年かけて進化してきた私達の身体、そして生き延びるための知恵と生活を一瞬にして灰と化してしまう戦争、テロを起こす人達は、この偶然に偶然の重なった素晴らしい生命体を何だと思っているのでしょうね。

“免疫”は生物やウイルスが生き残りをかけた巧妙なシステムですが、共存共栄の道を選んだものもあります。

その代表的なものがミトコンドリア。ミトコンドリアは一般的には1つの細胞に100個から2000個程度存在します。特にエネルギー消費が多い筋肉細胞や肝細胞などでは、ミトコンドリアの数が多くなります。ミトコンドリアは、私達の活動に必要なエネルギー源ATPを供給する代わりに、私達の身体を通じて遺伝子を残しています。

また、細菌の一部は、私達に必要なビタミンや短鎖脂肪酸などの有益な物質を産生する代わりに、腸内や口腔内、皮膚など身体の至る所で共生して継代しています。

ウイルスの一種である内在性レトロウイルスの遺伝子が、胎盤を形成する機能として働いているということも知られています。

人間社会でも、助け合いや協力が大切です。お互いに支え合うことで、より良い社会を築くことができますよね。戦争やテロでは共存共栄ではなく、ただひたすら相互破壊しているに過ぎません。ミトコンドリアや細菌、そしてウイルスよりも高い知能を持っているはずの人間なら、共存共栄の道を進むべきと思います。残念なことにミトコンドリアや細菌、そしてウイルスよりも知能は低いのかも知れません。

 

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