Vol.279にヘンダマチガマの伝承①で書いた、世之主の妾として伝承が残る古里地区の娘であった真千鎌(マチガマ)。
その真千鎌の子孫である小山家にはお宝が保管されているということでしたが、縁あって島の本家の叔父がその小山家の親族の方と知り合いであることが分かり、興味深い写真を撮影してくれました。
小山家には世之主が馬に乗っていると伝わる石像があったのです。
現在は馬の部分しか残っていませんが、昔は馬の上に世之主が乗っていたのだそうです。
獅子もありました。
これらが伝承にある泉から拾った宝であるのかどうかは分かりません。
この石像や世之主や真千鎌の話を聞きたかったのですが、大変残念なことに、このお屋敷に住まわれていたおばあ様は既に他界され、もう誰も詳しい話を知る方がいらっしゃらないそうです。
何百年もの間ずっと口碑伝承で伝わってきたことが、もう今の時代には語られることもなくなり、かろうじて研究者が収集した伝承や伝説という形で話が本に記録されている。記録が残っているだけでも有難いことです。
こちらのお屋敷のお庭には大変大きなフクギがあります。
フクギは成長するのがとても遅く、これほど大きな木になるには何百年もかかると言われています。そして島にフクギは自生しておらず、昔は裕福な家が防風林として沖縄などから持ってきて植えていたそうです。
このお屋敷がある場所そのものが、何百年もの歴史がある場所なのですね。
撮影や掲載については、小山家の親族の方にOKを頂いております。
撮影してくれた叔父さま、ありがとうございました。