新型コロナウイルスに振り回されて1年以上になる。
日本でも、外国製ではあるけれど、やっとワクチン接種が始まりつつある。
私が住む市でも、65歳以上のワクチン接収の予約がスタートした。
大阪府内、人口約37万人の市で、65歳以上の高齢者は約8万6千人だ。
私のもとにも市の保健センターから、新型コロナワクチン接種の予診票などが送られてきた。
ゴールデンウィーク明けから、電話とインターネットで予約が始まるというお知らせである。
電話だと混み合うだろうから、ネットをご利用くださいという注意書きもあった。
まず、ワクチンを打つかどうかという選択の問題もあるが、
私はこれまでの病歴から、打っておこうと決めた。
当日、事務能力の劣る私だけに、開始時間早々にネットで申し込み、
ちゃっちゃと済ませてしまおうと、開始時間の朝9時にネット入力をした。
間違いのないよう数字を確認しながら、指示に従い進んでいって約10分ほど。
すでに日程表に空いた日は2日だけで、入力したが間に合わず終了してしまった。
後は電話での申し込みのみだ。
固定電話では時間がかかるので、アイフォン で手早く数十回トライしたが電話はつながらなかった。
8歳年上の姉が同じ市内にいるので、翌日、連絡したところ、朝から晩まで電話をし続けてるという。
まず、電話がつながらない。
それでも、高齢者は不安なのでダイヤルを続けるのだ。
ああ〜! これが行政だと思った。
ワクチンを望まない人もいることだろう。
しかし、コロナに感染したくない約8万人の人が一度に電話をしたらどうなるのか想像できないものなのか?
想像力の欠如とは恐ろしい。
コロナ感染者の人数だけを、こんなに増えていますよ! あなたが気をつけないからでしょう! とばかりに報道しながら、
諸外国から入国する人たちの水際対策はあまりに適当なのと同じである。
台湾の水際対策を知って驚いた。
入国者の徹底した2週間の隔離だけでなく、
そこにたどり着くまでの入国者の靴底からトランクまでの消毒、
指定ホテルに到着するまでの指定トイレの設置、管理方法、罰則まで厳し過ぎると思うほど徹底しているのだ。
だから、台湾では普通の日常がある。
行政の話に戻るが、
高齢者の数が分かっているなら、年齢が高い順に分けて
申し込み体制を組むぐらいの想像力は働かないものなのか。
他市でも、同じように高齢者がワクチンを求めて
ダイヤルを回し続けているという話を聞いて悲しくなってしまった。