ゆきちゃん通信++tomiの日記++

自閉症の娘、由紀子の毎日と
母の生活を綴っています。

昨日の続き

2005年04月02日 | ゆきちゃんの日記
3月19日 

長崎から大村へ引っ越してきました。 

由紀子は家が変わったことへの抵抗はそれほどでも無かったようで、
家族が荷物を片付けている間、
もくもくとジグソーパズルを作り続けていました。

家が変わるのは今回で4度目ですから、
家への執着はそれほど無いのかもしれません。 

ただ、毎回のことですがトイレだけは慣れるのに時間がかかります。 

2週間たった今でも夜にトイレから戻ってくる時は
駆け足で帰ってきて、

必ず「あ~怖かった!」といいます。(笑) 
 

家の中ではそれほどの問題はありませんが、

ただ・・・家から外にぜんぜん出ようとしないのです。

何処に誘っても「いや!」の一点張りです。 

ただただ、家の中で
パズルとパソコンをして過ごす日が10日以上続きました。 

唯一、長崎で通い始めた
クレインハーバーに行く時だけは必死に説得をして
連れ出すことができました。 
 

このままの状態で新学期が来たらどうしよう・・・。 

私の中でどんどん不安が高まっていきました。 

私が不安になると由紀子もまた揺れてきます。


完全に悪循環です。 
 

一時期、治まりつつあった自傷もまたひどくなりました。 

拳骨で自分の頭をがんがん叩きまくるのです。 

それを止めようと私の手で由紀子の頭をカバーしたら、
まともに叩かれてしまい腕に青あざができました。

痛かった~! 
 

由紀子のために引越しをしたはずなのに、
こんなに由紀子が辛い思いをしている・・・。 

本当に引越しを決めてよかったのだろうか・・・。 

考える度に涙が出てきました。
本当に落ち込んでしまいました。 
 

でも、時間というのはありがたいものです。 

10日目を過ぎた頃から
少しずつ由紀子に変化が見られるようになりました。 


買い物に誘った時に
「行く!」「行かない!」「行く!」……と、
迷い始めたのです。

今がチャンスだと思いました。 

そこで、以前紹介してもらっていた
歯医者さんに行くことにしました。 

JRで2つ先の駅まで行って、
そこからタクシーで行く。 

それを条件に由紀子も何とか納得してくれました。 
 

そして、その日から少しずつ外に出られるようになってきました。 

ただ、目的地まで絶対にタクシーか車でなければなりません。 
 

そんな由紀子と私の格闘を見ていたゆきパパが、
車をもう一台買うことを提案してくれました。 

学校の送り迎えは当初、
路線バスでするつもりだったのですが、
この状態では難しいだろうということです。 

私の体力とストレスを考えてもそのほうがいいと言ってくれるので、
甘えることにしました。 
 


今日は温泉に連れて行ってきました。 

相変わらず車の中でも、
外の景色を見ることができず、
ずっと下を向いたままの由紀子ですが、
固まってしまった心が少しずつ緩んできているのは確かです。 


新学期まであと一週間! 

もう振り返っている時間はありません。 


がんばらなければ・・・。

=END=
コメント
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