ゆきちゃん通信++tomiの日記++

自閉症の娘、由紀子の毎日と
母の生活を綴っています。

長崎の家

2005年04月21日 | ゆきちゃんの日記






今日は現川で音楽レッスンです。 

昨日の座り込み事件の後ですから
本当は学童にやった方がいいのですが、
レッスンは前々から予定に入れてあったことです。 

由紀子にはよく説明をして教室でのお迎えにしました。 
 

教室に行くと由紀子が机に座っていました。 

いつもなら私が迎えに行くとうれしそうにするのに、
今日はなんだか表情が変です。 

固まっています。??? 

先生に促されて、
帰る準備をしてさようならをして教室を出たら
急に元気になりました。


???? 
 

その理由がわかったのは、
また連絡帳を読んでからでした。 
 

今日は体育の時間に運動場に出たくないと言って
教室に居残りをしたようです。 

次の時間にあった学年のレクレーションも嫌だといって
先生方を困られせたようです。 


またやってくれたのか・・・。
ε-(_- ヾ)ハァ 
 

由紀子は先生がそのことを私に報告をすると思って、
教室で固まっていたのです。 

だから教室を出た途端に元気になったわけね!
 ̄ー ̄)ナットク!! 

浅はかなやつめ!
連絡帳を忘れていただろう!!(怒) 


現川に向かうJRの中でお説教を受けた由紀子です。(笑) 
 

でも、今日の由紀子のトラブルの中で
H野先生がとてもいい対応をしてくださっていました。 

体育をサボった後の学年行事の拒否の時です。 

教室に残っていた由紀子にH野先生は
気持ちを切り替えるためにホワイトボードに
今日の給食のメニューを書くお仕事を与えてくださいました。 

それが終わって、
再度体育館へ誘ったそうですが
由紀子はまだ拒否をしていました。 

そこで、先生は 

①10:11になったら行く 
②10:12になったら行く 
③10:13になったら行く 

さぁ!どれがいい?と
聞いたのだそうです。 

すると由紀子は
「③がいい!」と答えたそうで・・・。(笑) 

先生はタイマーをセットして
由紀子とその時間を待ってくださいました。 

そして、ベルが鳴ると・・・
由紀子は抵抗もなく動いて体育館へいけたというのです。 

その後は順調に日課を過ごすことができたようです。 
 

気持ちを切り替えてやる方法として
とてもいい方法だと思いました。 

そろそろ自分自身を出し始めた由紀子ですが、
先生がこうして真正面から向き合って下さることが解って、
とてもうれしく思いました。 


そうだよね!これが養護学校なんだよねぇ・・・
やっと解ってきた母です。 
 

現川では久しぶりにピアノに触っていろんな曲を即興で弾いたようです。 

楽譜なしで由紀子の感性で鍵盤を叩いて曲にします。 

その中で、自分が知っている曲の音を拾いながら弾いたり・・・

本当に楽しかったようです。 
 

でも、ここでも小さな事件がありました。 

レッスンが終わって帰る準備をしている時です。 

由紀子が「おうちに帰ろう!」といった後に、
急に涙ぐんだのです。 

最初は訳がわからなかったのですが、
「どうしたの?」の問いに、 

涙を流しながら


「N町市場のお家!」


由紀子がそういいました。 
 

N町市場のお家・・・
それは長崎の家です。

「N町市場前」というバス停を利用していたので
由紀子はそう表現したのです。 


現川から帰ることを考えた時に一瞬、
長崎に帰ると間違ってしまったのでしょう。 


胸が痛くなりました。 


今由紀子の頭の中にはどんな思い出が
よみがえっているのでしょうか? 


友達のこと、学校のこと・・・

楽しかった2年間でしたからね。 
 

でも私は、

「大村の家に帰ろうね!」

としか言ってやれません。 

もう、始まってしまった新しい生活に
馴染んでいくしかないのですから・・・。 


由紀子もその後、
すぐに立ち直って元気になりました。
 
きっと由紀子にもわかっているはずです。 


=END=
コメント
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