ゆきちゃん通信++tomiの日記++

自閉症の娘、由紀子の毎日と
母の生活を綴っています。

眠気と戦う

2009年05月18日 | ゆきちゃんの日記
この数日、風呂上りに大食い選手権のDVDを見るのが
由紀子の日課になっています。

いつもは、10時半頃には見終わって布団に入るのですが、
昨日はお風呂の時間が長くなってしまって、
DVDの鑑賞会の開始時間がかなり遅れてしまいました。

やばい!!
このままだと、寝る時間が遅くなってしまう・・・(→o←)ゞ アチャー

気がついた時には、時すでに遅し・・・
由紀子は大食いの世界に入り込んでしまっていました。

でも、いつも11時ごろには寝ちゃうから、
きっと、途中で眠くなって止めるだろう?!

最初はそう思っていました。

ところが・・・・
10時半を過ぎた頃から由紀子の様子が・・・・

自分の足をガンガン叩いて、半べそをかきながらテレビを見ているのです。

きっと眠いのだろうと思います。(笑)
そこまでして見るか?

でも、
見始めたDVDは自分が決めたところまで見る。

それが、ゆきちゃんの俺ルールです。

俺ルールは、そう簡単には曲げられないのです。
今無理やり止めさせれば、パニックは必至です。


さて、パニックを覚悟でDVDを止めさせて、ねせるか?!
それとも、明日の朝眠くてパニックになることを覚悟して
最後まで見せるか?!

それが問題だ・・・・。



そして、母は後者を選びました。
だって、夜中にパニックになったら、結局眠れなくて睡眠不足になるから・・・・
どっちにしても明日の朝は眠いのです。


そして、ゆきちゃんは眠気と戦い続けて、ついに勝利しました。(笑)

テレビの中のフードファイターと同じように、自分のポリシーを貫いて
戦いきったのです!!
<(` ^ ´)>エッヘン

♪~WE ARE THE CHAMPIONS~♪

な~んて、冗談はともかく

由紀子は見終わったら、即トイレに行き
そのまま布団に入って、あっという間に寝てしまいました。

はや!!(笑)

それでも、寝たのは12時近くになってしまいました。



そして、今朝は予想とおり
眠くて、眠くてイライラ・・・
頭や足をガンガン叩きながら、さつき園のお迎えの車に乗っていきました。

さつき園のみなさん、本当に申し訳ありません。

今日からは、きちんと時間の管理をして
睡眠を確保することを心がけたいと思います。


只今、10時30分
ゆきちゃん、今日はちゃんと布団の中です。(笑)

でも、なにやら一人でイライラしてます。
今日も布団の中で睡魔と闘っているようです。

今日は、負けちゃえ!!(笑)

=END=
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重力不安について(自閉症の特性9) 

2009年05月18日 | 自閉症の特性
今日は重力不安について書きたいと思います。

以前、書いた由紀子のシングルフォーカスを調べた時に
感覚統合についても勉強をしました。


感覚統合療法については、由紀子が通っていた
長崎県療育指導センターで訓練を受けていたので、
以前から、基礎の基礎ぐらいの知識はありました。

でも、改めて勉強をして見ると、そこには今まで不思議だと思っていた
由紀子の自閉症の特性がいっぱい書いてありました。


今日書こうと思っている「重力不安」という言葉も
その時に始めて知った言葉でした。

重力不安・・・言葉通り、重力に対して不安を感じることです。



地球ではすべての人が重力を受けて生活をしているわけですが、
私たちは重力を意識することって、あんまりありませんよね?!

でも、この重力にすごく不安を感じる人たちがいるのだそうです。

私が読んだ論文には

ブランコやすべりだいが嫌い。小さいときも「高い高い」が嫌い。赤ちゃんの
ときにも抱っこすると泣く。放っておくとおとなしいといったタイプ。
 重力に抗して動くのが苦手です。とにかく地面に近いところにいると安心しま
す。だからなるべく動かないように,お尻が床についているとよく遊ぶのに,動
きたがらない子どもです。
 彼らはとにかく毎日不安だらけ。そのため情緒的にも不安定で,よくパニック
を起こします。


と書いてありました。

重力に不安を感じる・・・・?!

想像するのも難しい感覚ですが、
由紀子の行動を思い出してみれば、
そうかもしれない・・・と、思うことがいっぱいあるんです。


感覚統合訓練を受けていたとき
みんなは楽しそうにブランコやはしご、バランスボードなどで遊んでいるのに、
由紀子は地面から足が離れるような遊具は、一切拒否をしていました。

唯一、好きだったのがボールプール。

機能訓練室ではずっとそのプールの中に身を沈めて
「絶対に外には出ないぞ!」というようなオーラを放ちながら
訓練の時間が終わるのをじっと待っていました。(笑)


なんとかプールから連れ出しても、
水から出された魚のように、
慌ててボールプールの中に飛び込むように戻ってしまいます。(笑)


もちろん公園に行ってもブランコには絶対に乗らないし、
10センチの高さでも地面から高くなっているところは
歩くことができませんでした。

ジャングルジムなどはもっての外です。(≧◇≦)キャーーー!


そんな様子を療育センターでは感覚の問題とだけ教えてもらっていたのですが
あれは、重力不安というものだったんですね。


その後、小学校に入る頃になって由紀子はブランコに乗れるようになりました。
ブランコでの刺激を受け入れる準備ができたかのように突然でした。


でも・・・、

絶対に誰もブランコに触らない事!
自分の意思で揺する事!

絶対条件ですけどね。(笑)

( ̄^ ̄)絶対!!・・・今でもです!



他に由紀子の重力不安を感じるのは階段の上り下りです。

上りはずいぶん上手になりました。
問題は下りです!

今でも手すりが無いと、かなり不安なようです。

我が家には2階があるのですが、
この家に引越しをしてきて5年になりますが
2階に上がったのは3・4回しかありません。

年に一度の花火大会を見る時だけ・・・
それも、この2年ほどは拒否されています。(汗)



保育園時代から運動場で運動をすることを嫌がったのも、
身体を動かすことが苦手なのも、
根底にはこの重力不安があったからなんだとわかりました。


でも、この不安も小さな頃に比べたら、ずいぶん緩和されてると思います。
成長する中で、経験したことや
理解できたことが積み重なって、
不安を解消した事がたくさんあるのだと思います。

経験は力なり!・・・ですね。


この感覚統合の文献の中に、ちょっと面白い事が書いてありました。

我々大人の脳はどのようにしてできたのでしょうか?
 子どもの脳は非常に敏感で受容的です。
環境はその脳に対して様々な刺激を提供します。
様々な音,風が触ったりいろいろなにおいがしたり,
そして一番不思議なのが重力です。
おかあさんのおなかの中では羊水の中で動けていたのに,
外へ出ると動こうと思っても重力のために自由に動けません。
それでも子どもはおもちゃがおもしろいから手を伸ばそうとしたり,
おかあさんの方を向こうとします。
様々の刺激の中で身体を動かしてうまくいった経験が積み重なって脳は発達します。



この文章を読んだとき、由紀子がプールであんなに幸せそうにしている訳が分かった気がしました。

由紀子にとって、プールは子宮の中と一緒だったんですね。
水の中だと、重力から開放されて不安が無くなる・・・

だから、全身の力を抜いて、フワ~ッと浮かんだりするんでしょうねぇ~・・・。

そうか、あのプールは由紀子にとって子宮なのか・・・・
でっかい子宮だなぁ~!!(笑)



参考文献
「おかあさんの為の感覚統合療法」-若松かやの(著)ー

=END=
コメント (4)
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