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ソビエトの崩壊と総括

ソ連崩壊をもたらした3つの主な要因 - ロシア・ビヨンド
ソ連の崩壊は1991年で、中国の改革解放時代('77~?)と共鳴しての出来事と解釈できます。
上記のコラムでもソ連崩壊の最大の原因は改革解放(ペレストロイカ)であるとしており、それは共に過去の魔王(マオとスターリン)による独裁時代を反省して総括する機運を生み出しました。

ソ連ではこの総括が成されて独裁政権は解体されましたが、中国ではそれに失敗して言論は党の暴力に屈してしまいました。('89 天安門事件)
これは中国の文学者や言論の力がソ連のそれに及ばなかったからと言え、ソ連を崩壊させたのはソルジェニーツィン(ノーベル賞、テンプル賞)を筆頭に真の総括を成し遂げたペンの力だと言えます。

中国の文化人達を養護するならば、西洋で総括が成功したのはジョージ-オーウェル(スペイン内戦で革命義勇軍に参加)などによる鋭い共産主義批評の土壌があったからで、一方日本を筆頭とする東洋の言論は中国の阻害教育に翻弄されていた始末で、中国の反体制作家を保護しなかった責任が日本にはあると言えます。

フランスの保護を得たソルジェニーツィンは「収容所群島」を書き上げ、これは言論を阻害する鉄のカーテンを開く力を持ちました。
彼は敬虔なキリスト教徒で、宗教界での最高栄誉賞を得た事をノーベル賞よりも喜び、後の「蘇れ、わがロシアよ」はゴルバチョフを動かしてペレストロイカに導いたとされます。

ここでは「収容所群島」を引用させて貰います。
-- ラジオはバラックの中でも、建築現場でも、小川のほとりでも、カレリア地方(*)の木造の百姓家の中でも、トラックの上からも、叫びつづける。 昼も夜も一睡だにしないラジオ(想像して下さい!)。 この無数の黒い口、目のない黒いマスク(的確な形容だ!)は間断なく叫びつづける--この運河の建設について全国の労働者は何を考え、党はなんと言ったか、あなたも自分で同じことを考えろ!あなたも自分で同じことを考えろ!「自然を手なずければ、自由が得られる!」社会主義競争と突撃作戦運動万歳! --

(*)サンクトペテルブルグと北極海の間の地方、半年間も川が凍りオーロラが観られる。
ここに運河を築けとスターリンが命令し、使役された人民(思想犯)のほぼ全員(25万人)が亡くなる。

この運河建設は当時('31)のソ連を代表する作家達から賞賛され「スターリン記念白海=バルト海運河」という本になっており、作家達は工事で死者は全く出ていないと信じ込まされました。
この奇書は後に書かせた当方である党によって焚書され僅かしか残っておらず、それは陰湿な情報統制がバレるのを回避する為でした。

中国でもこうした無理な工事に駆り出され、多くの良心の囚人達が亡くなっております。
それらをチベット亡命政府は「絶滅収容所」として告発しておりますが、「収容所群島」ほどのインパクトを持つ書物は出ておらず、それだけ中国の鉄のカーテンは分厚いと言えます。

それを開く為に、次章「祥」ではこの「絶滅収容所」を出来るだけリアルに描こうと思います。










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