アーキアは生物の三大ドメインの一つで、我々真核生物の祖先でもあります。
細菌(真正細菌)と別れたのは35億年前とされ、それはミトコンドリアを取り込んだ事で進化の方向性が別れ、やがて我々真核生物へと進化して行きました。
日本でアーキアは古細菌と訳されますが、細菌よりも動植物に近く、菌類(キノコ)とも明らかに異なりますので、アーキアで通す方が混同をさけられます。
このWikipediaのページは非常に充実しており、「概要」には生物進化の歴史とアーキア(メタン古細菌)が人間の腸内にも共生している事が述べられております。
さらに興味深いのは「物質-エネルギー循環における役割」で、そこでは地球での太陽エネルギー利用の約一割は、光合成とは異なるアーキアのプロトン(陽子)ポンプに寄って成されていると書かれております。
その次の「他生物との関係」では人間の腸内での役割も書かれており、それは栄養吸収や肥満と関わっているようです。
「DNAと遺伝子発現」も注目に値し、アーキアは三大ドメインの中で最もコンパクトで複雑性の高い、一番進化したDNAを持つ生物と言えるみたいです。
更に深堀りする為に、メタン古細菌のページに移ります。 因みにこの菌はブレサリアン(超小食者)の腸内に多く存在し、これが不食を可能にするカギではないかと私は観ております。
ここで注目されるのが、水素を資化(ATP化)するハイドロジェノソームの存在です。
「基質の競合と共生」という非常にマニアックなタイトルのページでは、鉄細菌(最古の生物)が水素を資化するチャンピオンとされており、水素は海底熱水孔から供給されているのでそこから生命が誕生した事を示唆しております。
メタン古細菌のハイドロジェノソームもなかなか頑張ってATPを作っており、これが超小食者の新陳代謝を維持させていると考えられます。
因みに腸内では水素が消化の過程でかなり生じており、おならは水素ガスです。
食品で最も水素を発生させるのは牛乳とされ、乳糖不耐性の人ほど多くの水素(おなら)が出るそうです。
これは何故、乳糖不耐性(日本人の85%)の人ほど乳製品に対する嗜好性が強いのか?とずっと疑問視されていた事への答ともなり、そうした人達にとって一杯の牛乳は高価な水素水を飲むよりもずっと高い水素効果を得られます。(水素の健康効果については「水素分子はかなりすごい」が最新の研究をまとめています)
さて、いよいよ次はハイドロジェノソームを検索します。
ここでもやはりWikipediaが一番詳しく載せており、感謝の気持ちを込めて千円カンパしました。
ここではミトコンドリアが酸素を電子受容体として利用しているのに対し、嫌気性のアーキアでは水素を電子受容体としてATPを作る事が述べられています。
これはミトコンドリアが嫌気(酸素が無い)状態に対応して進化したモノとされ、申し訳程度にしかDNAを持たないミトコンでもハイドロジェノソームに進化するというのは興味深い事です。
生命とはかくも柔軟で臨機応変に出来ており、人間は酸素無しでは流石に生きられませんが(それに挑戦する行者は居る)、食べ物無しで生きれるくらいの柔軟性は持ち得るのでしょう。
因みにブログまで紹介したブレサリアンの森美千代さんは、ヒガ先生と共著「愛と微生物」を出しております。
これは一般人の私には到底理解できない次元の本で、疑似科学どころかスピリチュアルの分野すらも飛び越えてると思います。