新しいバイト

奈々は１年以上続けてきた塾の点付けのアルバイトは辞めました。（辞めさせました）


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理由はいくつかあるのですが、その中の１つは、「飲食でのバイト」をパパが望んだから。

パパの飲食でのアルバイト暦は、古い順に、坂町のボーリング場のレストランの厨房。町田の

コーヒー専門店ドンゴロス、名前を忘れましたが町田のレストラン、同じく名前を忘れた町田

のＢａｒの厨房の４件。

今もそこそこ料理が出来るのは、レストランの厨房とＢａｒの厨房のお陰です。奈々は女子だし

飲食でのバイトは得るものが多いと思ったから。但し、パパみたく酒癖の悪いおっさんに絡まれ

たら可哀相なので、酒メインの店は × と云うことで。

あとね、飲食だと、オーダーミスや言葉遣い、また色々なケースでお客様に怒鳴られたり、反対に

「ありがとう」って感謝されたり、塾の〇付けでは得られないプチ人生経験が出来るでしょ。

初日は５時間。初めて５時間も立ちっ放しだった奈々は、「もう死にそう」だってｗ　

それを聞いた祖母ちゃんが「しんどいんじゃろ。アルバイトなんか辞めんさいやめんさい。

小遣いが要るんならうちがあげるけえ」と甘いことを言う。ったく！うるさい！と怒鳴って

しまった。


それが、２日目には「立ちっ放し、もう慣れた」そうです。早っ

但し慣れたのは「立ちっ放し」に慣れただけで、料理のトッピングや、立ち位置、動きは「ぜん

ぜん駄目。本当にいつか覚えられるんじゃろうか？」と心配で仕方が無い様子。

笑って「大丈夫だって」と励ますと「うん、みんな良い人で良かったんよ」と笑顔が出たので、

「１回は飲食でバイトしてごらん」と言ったパパは安堵した。ま、今から色々あるじゃろうけど

頑張り屋さんじゃけ、当分は大丈夫じゃろ。祖母ちゃんが要らんこと言わにゃあｗ