Windows 10が結局動かないことから、7に戻したのだが、MSも事前に分かっていたのだろう。どのパソコンにも「10への乗り換えは出来ます。」と通知しておいて、だめなものはすぐに戻す手立てを立てておくところがユダヤ商法のずるいところか。戻すに当たってのアンケートも計算済みで、1番目が「動かない」2番目が「7の方が使いやすい」となっていた。結局この商法に2週間も時間を無駄にしたのは私が「バカだった」。しかしそのおらげでUbuntuを少し勉強して、パソコンの利用目的が音楽とカメラ故にMSからMACへの乗り換えの準備とそのつなぎのOfficeのデータ継承にUbntuを使う目途が出来た。そんなことから1日遅れのミューズの感想だ。
昨日は久しぶりに所沢でのコンサート。この日はプレコンサートが行われるのかどうかを行く前にNetで確認すると、それこそ大ホールでのコンサートの全席売り切れ表示は久しぶりだった。プレコンサートも14:15分とのことで13時に家を出た。
2時開場だったがすぐにプレコンサートのロービーは埋め尽くされ、2階に上がったが、作品紹介も曲の説明も聴きとれず、人ごみの後ろで立って聴いた。初めて聴く名も知らぬ曲だったが今日の演目からは遠く離れた木管四重奏曲は素敵だった。
Sold Outに偽りはなく、満席だった。そしてコンサート初鼻から素晴らし演奏が始まった。
神尾真由子=メンコンはLiveの凄さもあるが、10年前のてもちのDVDとは全くの別物で、音色の艶ぽさがたまらない魅力で、我が定位置の天井席まで迫力を感じた。中学生の時におふくろが買い求めたオイストラッフの演奏をそれこそ、ミミタコができるくらい聴かされたが、その安物のステレオから流れた甘めのメロディーの感傷がそれこそはるかかなたに吹き飛んでしまう(現在CDで手持ちするが)迫力に満ちていながら抒情性が損なわれずに流れるメロディーにそれこそ浸ることができた。
ただ残念なことは、係員の制止を破って演奏中に会場に入ってきた、無神経な「糞爺」に後半の盛り上がりを壊されてしまったのだ。いい年をして、最低限のマナーもわきまえずあろうことか係員に自分の座席位置を聴くバカが、Sold Outに出るとは所沢は田舎なのだ。
それにしてもこの1曲で今日の演奏会はおつりの出るくらい元は取れた。
(私の手持ち)
私の推薦
スーク=アンチェル=チェコフィル:派手さはないものの、しみじみとした演奏が良い。
2曲目のエルガーは、我が持論だがイギリスの最大の作曲家はビートルズであり、聴いていて心躍るのはかれらの曲以外にはみあたらない。我が好きなデーリアスはイギリス人ではないのだ。毎年NHKの放映するBBCプロムスを観ているが「ルール・ブリタニカ」を超えるイギリスの名曲に御目にかからない。
エルガーのチェロ協奏曲は市場の要望で演奏されるので、チェロ奏者のレパートリの少なさと演奏時間の長さの問題解決に選ばれた曲でしかないのだろう。質的にはエルガーのバイオリン協奏曲と大差ないの、チェロ協奏曲のもてぶりは異常すら感じる。ドボルザーク、シューマン、サンサースとエルガーの間の差は大きいと思う。むしろ今日のプログラム構成からすれば、サンサースかラロの協奏曲が聴きたかった。
結論からいえば、私はエルガーが好きでないのだ。だからと言って宮田大さんの演奏が悪いわけではない、曲が悪だけだ。感性のない冗漫で野暮ったいこの曲は、彼の才能にはふさわしくない。若さはつらつとした鋭い感性の持ち主には才能が活かされない曲だった。
(私の手持ち)
3番目はLIVEはもちろん、CDも放送でも聴いたことがなく名前も知らないクルティシェフのチャイコフスキーのPf Con No.1だった。登場からバック転デモしそうな勢いで、出だしから、満員のかいじょうからの拍手に煽られた様な勢いのある演奏でぐいぐい弾きまくり、「スカッとさわやか、コカコーラ」の演奏で中身は泡と消え、濃密なメロディーも無ければ、感傷もまない、サーカス的なテクニックオンパレードで圧倒されてしまった。だがファジル・サイのような感性のきらめきは感ぜず、爽快感はあっても、サイの演奏をきいた後の満足感は出てこなかった。会場の大拍手に迎えられ、指揮者も予想しなかったアンコールも突然行い、これまたテクニックをこれでもかと見せつける演奏でショパンの革命を弾きまくったが、その技巧には感心したが感動はなかった。
今日の主役は神尾さんで、宮田さんは次回のミューズ来演を出来ればBACHの無伴奏を聴いてみたいとおもいつつ会場を後にした。
(私の手持ち)
私のお勧め
私が最初に聴いたのは高校生の時に家が貧しかったのに、おふくろが好きな曲で自分で買いに行った当時国内版がなく、ニュースで世紀の競演と騒がれた、カラヤン=リヒテル=ウィーン交響楽団の輸入版だった。家周りにドイツ語を理解するものは誰もいなくて、解説文を読めないままで聴いたが、当時も今もこの演奏は凄いと思った。それ以来リヒテルを聴き続けてきたが、つい先日リヒテル生誕100年記念と称して、初出ジャケットをデザインした1954年録音のチェコフィルとの演奏も聴きあらためて凄さを再認識した。別の機会でリヒテルについては述べたいが、ここでの推薦は、アルゲリッチに尽きる。コンドラシンとの一期一会のこのCDは大きな起伏のある演奏は雄大でありそしてきらめくピアノの音色はなによりも美しい。
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