先々週から、一家風邪でダウン状態になっている。各人が明々違う医師にかかり、息子はすぐに抗生物質の薬を処方され、何とか出勤している。カミサンは最初に見てもらった先生が「単なる風邪」と断定し3日分の薬をもらったが、薬を飲んだ日から症状が重くなり、「藪医者だ!!!」と決めつけ三日目に違う医者にかかったが、まだ回復しない。私は、のどに痰が絡み、咳が出るので、先週コンサートに行くのを躊躇したが、マツキヨで痰切りドロップを買ってコンサートに出かけた。しかし一向に改善しないことから、金曜日に、定期的に腎臓の検診を受けている先生にはなし、薬を処方してもらったが、回復せずに正直今日もコンサートに行くかどうか迷った。幸い熱もなく、咳込みも以前ほどではないことから出かけた。
現在、世界最高のバロック音楽家・学者でありオルガン奏者でもあるトン・コープマンによる、バッハの名曲が聴けるのは、またとないチャンスと、出かけた。正直バッハは好きだが、オルガン音楽が特別好きというわけでないため、バッハ以外の曲は聞いたことのない曲だった。したがって久しぶりに聴いた、ミューズのオルガンの音に驚いた。とにかく響きがでかい、しかし音が軽いのだ。ホールの響きの良さが、音を軽くしているのか?よくある観光寺の仏像を掃除したら、別物の仏像になったような、また教会の暗闇に鳴り響く重低音の「うめき」のような響きが、微塵にも感じない。音の明るさに唖然とした。むしろ「厳かな威厳に満ちたバッハの調べ」が別世界に思えた、今日のオルガンの響きだった。特に今日の曲目では最もポピュラーなBWV645などは、子供たちが輪になって踊りだすような明るく軽快で陽気な雰囲気だった。
これはミューズのオルガンの特性なのかもしれないが、とにかく音が明るく軽快な響きだった。
(私の手持ちあれこれ)
BWV.654
2000年がバッハ没後250周年を記念して各種のバッハ全集が出されうちの1つ。今日の演奏者でもある、トン・コープマンがオランダを中心とした由緒ある教会・その他のオルガンを用いてバッハのオルガン曲をCD6枚にまとめたもので、全集ではないが、有名曲は網羅し、その結果として今日の演奏曲も含まれている。(BWV682はクラビアのためなのかこの曲はない)オルガンの質・音色が違うため、一概に曲の演奏良し悪しは比較しにくいがその分オルガンの音の違いが味わえる。この曲のオルガンは地味な音色。なおこのCDはリーマンショック後の円高で全曲1750円で購入できた。EU脱退後の円高高騰を見据えて、輸入CDを捜すには良い時期になったか?ただし景気は冷え込み音楽どころではなくなるが?
BWV.645
カール・リヒターがコペンハーゲンのオルガンで、文字通りのバッハオルガン名曲集。私の推薦版 今日のBWV645なぜか異常と思うくらい、「明るく・元気で・笑いましょう」的な乗りの演奏で驚いてしまった。
BWV572
学生時代(Lpの記録では1970年)何が何でもバッハのオルガン曲が聴きたくて、池袋WAVEでのバーゲンセールでコンサートホール盤のステレオLP850円で購入したもの。当時のステレオの音チェック(低音がどのくらい出るかを知るため)を第一目的に購入したが、当時の貧乏学生の装置では今どきのミニコンポ以下ほどしか低音は出なかった。現在WAVに変換して聴いているが、チューリッヒ、グローミュンスターの大オルガンの響きは迫力を感じる。
今日の演奏と比べると、生の迫力には圧倒されるが、このCDのくすんだ音色も何か歴史の重みを感じる演奏に魅力を感じるLEEUWARDENの教会のオルガン使用 CDのブックレットには使用オルガンの来歴が書かれてあるがこの使用オルガンは1972年に再建されたものとのことだ、キーの構造等も書かれているが私には門外漢。
BWV578
以下と同じオルガン使用だが、今まで、オルガンの相違について注目していなかったので、今後は今日のミューズのオルガンの音色を基準に、この手持ちのCDと聴き比べをしてみたいと思った。これまでは「音色が違う」とは気づいたが、その違いがどこから生じたかまでは気にしていなかった。今日のコンサートでオルガンの響きの差で曲のイメージが大きく変化したのを感じたので、今後のCDを聴く楽しみが増えた。
BWV582
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