先週の金曜日、雨の中宇都宮へ出張に行った。行き帰りの電車の中で読んだ小説だ。すぐに土曜日に風邪をぶり返し、かみさんにうつした。そんな訳で土日に続きを布団の中で読んだ。
この小説でカレのメッセージは何だったのだろう。「寒い国から帰ったスパイ」の強烈な印象とこの小説との関連付けを無視はできないだろう、ベルリンの壁の前で冷酷にも自国のために働いたものが自国から抹殺される結末を引きずり、今回もまた、ベルリンの壁崩壊から物語をスタートさせ、結末は自国のために働かされ、最後はまた自国の利益のため抹殺される主人公を描いている。
団塊世代が体験した「学生運動」を主人公2人に語らせ、喜劇として終末した学生運動はベトナム戦争反対運動ではなく、戦争を起こさないと成り立たない国家体制である「国家の犯罪」を追及することをなしえなかったことで喜劇に終わったと語り、「国家の犯罪」を追求すれば、民主主義国家であろうと、民主主義をよそをった国家によって抹殺されると「イラク戦争」を例題にした政治小説。
しかし、物語の展開も、人物描写もあまりにも作者の主張を盛り込みすぎたため、小説の出来としては良くない。私などは登場人物の系図を作らないと、時代も場所もとび過ぎるために物語を追うだけでつかれてしまう。部分描写は優れても小説の流れの中では生きていない。これは翻訳者の手腕も影響しているのだろう。
「国家の犯罪」の作り方を知る上では良き参考書だが、それを阻止できないとの結論はさびしい。
この小説でカレのメッセージは何だったのだろう。「寒い国から帰ったスパイ」の強烈な印象とこの小説との関連付けを無視はできないだろう、ベルリンの壁の前で冷酷にも自国のために働いたものが自国から抹殺される結末を引きずり、今回もまた、ベルリンの壁崩壊から物語をスタートさせ、結末は自国のために働かされ、最後はまた自国の利益のため抹殺される主人公を描いている。
団塊世代が体験した「学生運動」を主人公2人に語らせ、喜劇として終末した学生運動はベトナム戦争反対運動ではなく、戦争を起こさないと成り立たない国家体制である「国家の犯罪」を追及することをなしえなかったことで喜劇に終わったと語り、「国家の犯罪」を追求すれば、民主主義国家であろうと、民主主義をよそをった国家によって抹殺されると「イラク戦争」を例題にした政治小説。
しかし、物語の展開も、人物描写もあまりにも作者の主張を盛り込みすぎたため、小説の出来としては良くない。私などは登場人物の系図を作らないと、時代も場所もとび過ぎるために物語を追うだけでつかれてしまう。部分描写は優れても小説の流れの中では生きていない。これは翻訳者の手腕も影響しているのだろう。
「国家の犯罪」の作り方を知る上では良き参考書だが、それを阻止できないとの結論はさびしい。
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