今日は東京都議会議員選挙だが、埼玉県民の私には「かかわりのない事」だが、なぜか、練馬文化センターにモスクワフィルのコンサートに出かけた。演奏曲目は、私としてはあまり好きな部類ではない、ラフマニノフとチャイコフスキーだが、たまたま10月に同所で行われる、ハンガリー国立歌劇場の「コウモリ」の前売りを買いに出かけた時に、貼ってあったポスターを見て、勢いで買ってしまった。
15時開演ということで、家を12時35分ごろに出て、日差しで汗だくになりながら下山口駅に12時55分の電車(西武球場が野球開催のため電車のダイヤが遅れた)で西所沢に、12時59分の準急に何とか接続で乗れ、練馬駅に13:25到着早く着きすぎたと思いながら、練馬駅近、蕎麦屋は「越後そば」と決めていたので昼飯に同店に向かうと、入り口前は行列だった。待たされたが、前回同様に野菜かき揚げ蕎麦「大盛」950円を注文。ここの野菜かき揚げがすごく気に入っている。とにかく旨いし、大きい。またへぎ蕎麦もあるが、私はあまり好きではなく、普通の蕎麦だがこれまた旨い。しかし行列ができるとは思ってもいなかった。
食べ終わり店を出ると開場時間が来ていたが、ホール入口は混みあい、着席すると間もなく開演の予鈴が鳴った。このホールの経験は何回目になるかは忘れたが、このホールの私の指定席は、奥行きのないホールゆえに最上階の真ん中の右側通路席だが、今日の演奏は私が想定した以上の音圧を受けた。
最初の演目は、グリンカの幻想的ワルツ。初めて耳にする曲。指揮者ユーリー・シモノフが指揮台でワルツのスッテプを踏む。その光景はとても優雅とは言えない。ピアニシュモが、大きく響く?
今日の公演の売りなのだろう、ラフマニノフのピアノ協奏曲No.2のソリストはイケメンの人気ピアニスト清塚信也だったが、私はいまだ聴いたことがなく、人気ピアニストと言うことも知らなかった。久しぶりに、協奏曲でYAMAHAのコンサートグランドのピアノの音色を聴いたが、正直モスクワフィルの大音響にかき消された感じがした。ホールのせいなのかどうかは定かではないが、オケのブラスの響きはとにかくでかい音だった。しかも、外した音もいくつかあった。ちょっと雑な演奏がこれまたロシア的な味付けなのか。このオケとの共演は音の壁を突き破る強さが要求されるのだろう。
チャイコフスキー交響曲No.5は久しぶり音圧に圧倒され、これぞルースキーという音楽を聴いた。シモノフの作り出す音楽は、今の主流を占める、スタイルシュな流麗の、流れる指揮ぶりとは違って、大げさなそしてある意味滑稽でもある、身振りで、何か漫画チックで、出てくる音楽も、ドラマ仕立ての音楽で、古さを感じるが、なぜかそれが失われた「ロマン」を覚えるものだった。ただただ音量の大きさでは、マリンスキーの音でも味わえるが、この「古き郷愁」はこのオーケストラの持ち味だと思った。(オケの設立は戦後なのに?)
シモノフが呼び出され舞台に出てきた、ポケットから懐中時計を取り出しまだ時間がああるぞとばかりアンコールが始まった。「皇帝に捧げし命」初めて聴いた曲だ。これも音量勝負で押し切った。盛大なアンコール要求に答え「白鳥の湖からチャルダッシュ」これもとても優雅とは言えない音楽だったが、巨体がワルツのスッテプで指揮をした。漫画チックだがなぜか憎めない演奏だ。今日のコンサートは、久しぶりにオーケストラの音量を味わった。
(私の手持ちあれこれ)
1.ラフマニノフのピアノ協奏曲No.2
レーザーディスクが売り出されたときに、R.シュトラウスのドン・キホーテが聴きたくて、その裏面が、カラヤン+ワイセンベルグ+ベルリンフィルだった。カラヤンのこれでもかと言わんばかりのナルシズム丸出しの映像にうんざりさせられるが、ピアノはクールでそれで救われる。レーザーディスそのものが現在は置き場に困り死蔵状態にある。
クリュイタンスの演奏が知りたくて、彼の最初期のオケ伴奏指揮者としてデビュウー時期のモノ録音。ただそれだけ。
アシュケナージのピアノ、ハイティンク+アムステルダムコンセルトヘボウ。全曲2枚組。私にはこのCDで必要・充分。ピアノも指揮者もベストと思う。
2・チャイコフスキー Sym.No5
マルケヴィッチ+ロンドン交響楽団全集。の1部。マルケヴィッチはマンフレッド交響曲を含めロンドン交響楽団と完全全集を残したが、4番、6番に比べ5番の録音はなぜか少ない。この演奏は現代作曲家としての目線で分析している。したがってシモノフの演奏とは真逆の演奏。あくまでクールだ。(1966年録音)
ムラヴィンスキー+レニングラードフィル。(1982年録音)なぜかマルケビッチの録音より古さを感じるがLive録音。演奏はマルケヴィッチと同じ目線だが、演奏の緻密どはこちらが勝る。
ムラヴィンスキー+レニングラードフィル(1972年Live録画)。画像も録音も良くはなく、見れる、聴ける程度の代物。リハーサル風景が含まれ彼の細部のこだわりがうかがい知ることができる。
アバド+ベルリンフィル(1994年サントリーホールでのLIVE)このDVDはこの時の演奏を丸撮りしたもので、オールロシアンプロフラム、整理の行き届いた演奏だが、はげ山の一夜、火の鳥とベルリンの個々の奏者の演奏力の展示的な演奏で、シモノフの音圧だけでない演奏力の見事さが味わえる。
(ユリ―・シモノフの手持ち)
マーラー交響曲No.1+ロイヤルフィル=マーラー Sym No.1=よく言えばドラマティックな仕上げ、悪く言えばグロテスクで曲の成り立ちからではこれもありかと思える。
チャイコフスキー「マンフレッド交響曲」=彼の資質にはまった演奏。ドラマティックで何度も聴く気になれないが、面白い演奏
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