とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

今日も所沢ミューズへ、リフシッツのピアノを聴きに

2016年02月21日 | 所沢ミューズ

 先週に続き今日はリフシュツのソロリサイタルを聴きにいった。下山口駅に下山途中、いつもは気が付かなかったのだが、スカイツリーが見えた。会場は先週の樫本大進の時よりは入りは悪いがまずまずだった。このチケットは昨年の春ごろ3回のピアノコンサートのセット券だった。前にも書いたが、我が記憶容量は1年前のことを覚えるだけの能力はないが、これも主催者ミューズ側の営業努力の結果なのか「ツィメルマン単独だと7000円だが3人セットだと11500円になるよ」というツィメルマン人気に便乗商法とも言えなくはないが、最初からリフシュツは聞きたかった。特にすでにBlogでも述べたがツィメルマンが期待したブラームスを弾かずにオールシューベルトプロでがっかりしただけに今日のコンサートは期待した。先行販売ゆえに、先週の水増しS席と違って平土間中央の左のS席だった。正直音が良すぎた。コンサート前半ノワルトシュタインが終わって、ピアノを確認したら「ベヒシュタイン」を弾くというパンフがはいいていた。

前回のバッハの平均律の時にも感じたのだが(My Blog 2015/02/08)「ベヒシュタイン」の音は鋭く音量が大きく感じる。これは好みのわかれる音色だ。会場で配られたパンフではケンプ、バックハウスが愛用したとのことだが、今回比較で聴いた彼らの音と今日の音は全く異質に思えた。(Liveと録音の差、演奏者の差もあるが私には音の根本が違う気がした。)それはともかく、バッハのリフシュツの殻を破ったスケールの大きな演奏だったが、どうしてもピアノの音色は正直好きになれない音色だった。それにしても、このところ客のマナーの問題が続く、これではせっかくのミューズの音の良さが台無しだ、今日は携帯の呼び出し音が演奏途中になったのだ。会場は一流であっても客は三流か?

後半のショパンは、モロにピアノの音色の受け入れで評価は分かれるだろう。ベートーベンでは許されても、ショパンには金属的な響きは受け入れられない。正直「太田胃散」のテーマ曲が流れた時には、気分がすっきりしたが、やはりこの響きはショパンには向かない。半面ショパンのプレリュードをこれだけ激しく演奏すると、革命のエチュードのショパンの持つ激しさがショパンの本質のようにも思えるのだからやはりリフシュツはある種革命的な演奏者なのかも。

この人は、先週も感じたのだが、性格的に真面目なのだろうか、アンコールに対するショーマンシップにかけるのか、サービス精神に欠けるのか、「あまりやりたくないよ」といった雰囲気でピアノに向かった。それでも、1曲目はショパンだが、2曲目はブルックナーの幻想曲ト長調と今日会場に来た人でこの曲を聴いたことのある人はいただろうか。もちろんブルックナー嫌いの私はこの曲の存在すら知らないし、今日聴いたが、とても好きにはなれない凡作だと思った。

会場を出ると夕日が沈む時間だった。夕日見たさに航空公園を横切り所沢駅まで歩いた。昼飯を抜いたためか急に空腹を感じ、「年金者の孤独のグルメ」心が起きだした。無性にカキが食べたくなった。プロペどうりを歩いたが、我が嗅覚を引き付ける店はなく駅まで来てしまった。仕方なしにデパ食に上がった。我が嗅覚は正解だった。デパ食各店が、カキをテーマにメニューを競っていた。皇雅 所沢西武店 のカキ焼きそばに決め入店した。Club ON会員は100円引きだった。中粒のカキが6個入って、オイスターソースが効いていたが 1280円は値段並みのお味か?

 (私の手持ちあれこれ)

 ①バックハウスの最後の録音、この演奏会途中に倒れ、帰らぬ人になった。歴史的なCDだが気力の衰えを感じる演奏だが威厳が保たれている点はさすが帝王と言われた証か

①と同じ会場でのLive録画。この演奏も素晴らしいがこの曲の前に演奏したMozartのK310,K.397がそれ以上に素晴らしい、Beethovenは威厳、風格、そして感性すべてが、備わった名演だと思う。

①②同様のLive録音でしかもMozartとあわせてのプログラム、Beethovenの躍動感は素晴らしい。

最初に所持したワルトシュタイン。LP2枚組のBeethovenPf Sonata名曲集だが現在24bit 98kHzにデジタル変換して聴いているが、教科書的で飽きこない演奏

ショパンの24の前奏曲

2002年11月22日のサントリーホールで「9夜にわたって行われたポリーニプロジェクト」のNHKの録画をDVDとVHSのあいだのつなぎとして売り出された日立製のデジタルVHSに録画して、現在DVDにダビングしたもの。これこそ「皆様のNHK]というなら、ブーレーズ・プロジェクト同様にぜひとも再放送してほしい。それくらいこの演奏会は素晴らしい。この演奏と今日の演奏の相違点は、ピアノがポリーニは「ファブリッチーニ」というイタリア製、だが、音色に柔らかさがある。演奏そのものもポリーニには音色の色彩が多様な点が大きな違いだ。とにかく私にはこのDVDで十分満足している。

 

 

 

 

 



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