とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

N響 デュトワ を聴きに所沢ミューズに

2013年12月16日 | クラシックコンサート

都内のマンション住まいから、25年前に所沢に越したが、それを機にコンサートへ行く回数は激減した。それでも当時は所沢でのコンサートは期待できないため、東京都交響楽団の池袋の芸術劇場のマチネーには通った。

所沢ミューズができてからは、ありがたい事にメインのコンサート(外来組)は土日のマチネーコンサートが主体のため、従来はリサイタルにはあまり行かなかったが、えり好みするほどコンサートは無いこともあり、日程が合えば通うようになった。

そして20年が経過したと思うと、私自身も退職し年金生活に入り、老いを感じる年になった。ミューズの音響はホールの稼働率を思うと、所沢には「もったいない」すばらしさだ。特にオーケストラの音は、それこそ私はサントリーホールよりは優れていると思うし、N響会員としてNHKホールで聞いたコンサートがミューズだったら、サバリシュもスイトナーの演奏ももっと感動が大きかっただろうと、思わずにはいられない。

この日のコンサートも、すばらしい響きを聞かせてくれた。25年前のN響とは比較にならないくらい音も表現も優れ、むしろ外来のつまらないオケに高いお金を出すくらいならば、もっとミューズでの定期的なコンサートを企画してほしいと願うほどだ。特にこの日はユーディエ・カプソンを聞いたことだ。このところミューズでは若手のすばらしい演奏をきいている。カプソンもその例になる。東京にいたら、私には無名に等し奏者ゆへ、おそらくコンサートにはいかなかったであろう。ラドゥロヴィッチ同様に聞き終わった瞬間拍手せずにはいられない感動を覚えた。サンサーンスの構築美と奔放さの二律背反を見事なまでに表現していた。それを支えるデュトワの棒もすばらしく、N響との掛け合いも見事だった。それこそ「スカットさわやか。。。。」の爽快感を味わった。

 でもこの日は最初のラベルがすごいと思った。クープランはソロパートが命だが、改めてN響のすばらしさを再認識した。私自身は,先般NHKのBSで観たヤルビ=パリ管よりは上だと思われた。「素敵な」と言う表現そのもののそれこそ柔らかな響きがホールにあふれた。このような音を生で聞けたことはこれまでに経験の無いことだった。

 ベト7についてはこれまでも生で何度も聞いたが好みによるのだろうがN響では私はサバリシュが好きだ。でもこの日の演奏は悪くは無かったが、それ以上にラベルが良かった。

付録

私の推薦(手持ちの中での)

ラベル=クープランの墓

 新旧のパリ管、クリュイタンスは東京Liveだがモノ録音。ステレオがよければEMI盤もあるが、マルテノンのほうが音は素敵。

サンサーンスのチェロ協奏曲

この協奏曲の持ち味であるラプソディー的な面では、ジャケット表紙がソリストのナバラでなく指揮者のミュンシュになっている盤が一番「狂詩曲」的な演奏。一般的にはフルニエ=マルティノンが良いのだろうが、この曲のチェロ狂詩曲的なのはフルニエ=コンタ盤だと思う。

 

ベートーベンのNo.7

映像版のクライバーではバイエンル国立歌劇場との来日のNHKのHiVison版が最高だが、市販版ではコンセルトヘボウしかないがこれもすばらしい。音だけではクライバー=ウィーンだろう。でも個人的にはミュンシュ=フランス国立管のLive録音が面白い。

 

 

 



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