とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

ベルワルドの交響曲

2007年03月17日 | LPレコード
70年代初頭には、コンサートでもLpでも国内ではベルワルドは話題にすら上らなかった。したがってイッセルシュテットのLpを聴いた時の驚きはなかった。
シューマン、メンデルスゾーンが活躍して、ベルリオーズ、ワグナーの音楽革命の最中にしっかりベートーベンの交響曲を受け継ぎ、随所にオリジナルな技法がちりばめられ魅力に富むすばらしい交響曲に出会った。正直3番はニールセンの4番より評価は上だと思った。同時代の比較ではメンデルスゾーンよりは好きだし、曲の完成度はシューマンよりすぐれていると思った。
イッセルシュテットの演奏は、しっかりした構成を作りどっしりした、堂々とした響きをつくりだしている。
H.Schmidt-Isserstedt The Stockholm Phi Sym No.1 & No.3
Nonosuchレーベルはいい加減な作りで、中身とジャケットが違ったりで被害に遭ったが、このLpでは3番の「風変わりな」とニックネームついた曲を2番と表示してあり、後でオッコー・カムの全曲を購入するまで間違いに気付かなかった。

Okko Kamu Helsingborg Sym Sym No.1-4 +Piano Con
ここでのカムのアプローチは正にベルワルドがロマン派の時代の真中に位置する作曲家であることを証明するかの様なロマンテシズム溢れる演奏で、Naxosレーベルのすばらしい録音が効果を上げているが、弦楽の音に艶が無いのが残念だ。
  

Igor Markevitch Berlin Phi Sym No.3 & No.4
我が愛すべきマルケビッチは作曲家の目ですでに1956年にベルワルドを録音していた。また彼の演奏はベルワルドのオリジナリティーをクッキリ明らかにした演奏でいながら、ベートーベンのつながりを意識したかのように曲の構成を際立たせた颯爽とした演奏だ。ただ録音がmonoなのは如何ともし難い。




 


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