とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

モーツァルトのピアノ四重奏曲 K.478 K.493

2008年08月29日 | LPレコード
・ピアノ四重奏曲第1番(録音:1946年8月18日、ハリウッド)
・ピアノ四重奏曲第2番(録音:1946年8月20日、ハリウッド)
 ジョージ・セル(ピアノ)
 ブダペスト弦楽四重奏団のメンバー
大学時代になぜかモーツァルトの短調で書かれた曲に興味を持ち、集中して聴いた。その中で当時一番安く手に入ったのがモノラルの輸入盤のオデッセイレーベルのセルとブタペストのLPだった。しかしこのLPは精密機械のごとくまたピアノ協奏曲のごとくスケールの大きな演奏でモーツァルトのイメージに合わず、就職してからはあまり聞くことはなかった。

就職してモーツァルト全般に興味が広がる中で、I,ヘブラーとベルリンフィルのメンバーの廉価盤を入手した。セルとは対極にあるモーツァルトで勝手気ままでいながら和気あいあいの演奏で「短調」の思い込みを取り外した解釈に納得した。
しかしCDの時代になってからも、モーツァルトの曲のなかでは地味な存在で、その後の内田光子、M、ピリシュ、グルダといったモーツァルテイアンの新譜も出ず、私自身もこの曲への興味は失せていた。

モーツァルト
1.ピアノ協奏曲 第17番 ト長調 K.453
2.ピアノ四重奏曲 第1番 ト短調 K.478
3.ピアノ四重奏曲 第2番 変ホ長調 K.493
4.ピアノ協奏曲 第24番 ハ短調 K.491
ブラームス
5.ピアノ五重奏曲 ヘ短調 作品34
【演奏】
アンドレ・プレヴィン(P&指揮)、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1、4)
ウィーン・ムジークフェライン四重奏団(2、3、5)
【録音】
1984年4月2、3日(1、4)
1981年1月(2、3)、ウィーン、ゾフィエンザール
1984年4月16&17日(5)、ロンドン、ヘンリーウッド・ホール
※デジタル録音(1、4、5)

たまたま先週の土曜日にイントシケイトが読みたくてタワレコに行った時に衝動買いで求めた。本命はブラームスの五重奏曲であり、先般N響との共演で弾き語りしたK.481だったが、ピアノ四重奏曲がセル盤とヘブラー盤の良いとこどりしたような演奏で非常に楽しく聞けた。
またこの2枚組のCDはどれもが楽しく聞ける演奏で、四半世紀前の演奏とはとても思えない新鮮さが感じられ、プレビンは時代を先取りした演奏をしていたのだと改めて感心した。
この機会に改めてLPを取り出してみると、意外とセルとブタペストの演奏が曲の形式感を浮き立たせたアプローチにセルの交響曲を思わせ、新たな魅力を発見した感じがした。


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