このところNHKのクラシック音楽館で、好きなフランスものが続いた。正直所沢のミューズではなかなかフランス物を聴く機会がない。また今回のルーセルの交響曲3番はフランス近代音楽を代表する名曲ながら、日本での演奏機会が少ない曲でもある。私はいまだ実演を聴いたことがない。そんなことから、録画をしておいた。
正直指揮者ステファヌ・ドヌーブは初めて聴く指揮者だ。Netで調べると、けっこう若手の有望株のようだ。でもこの録画ではあまり彼の良さが伝わってこなかった。やはりホールの違いか、?N響のTV録画でもサントリーホールとNHKホールでは響きに差が出る。本来録音技術でカバーできる部分があると思うのだが、ちょっと差がありすぎるのはNHKホールでの演奏を評する場合にはそのハンディーを見ないと公正ではない。最も生で聞いてのことだが、この録画では正直期待外れの演奏だった。
この曲はルーセルは師であるダンディーのワグナー流の濃厚なロマン主義とドビッシーの印象主義音楽を乗り越えたかは疑問だが、世にいう新古典主義に元ずく交響曲として世に認められた曲だ。その様式美と簡潔な躍動感のある音楽が聞こえてこなかった。オケの響きも重く、リズム感が死んでしまっていた。
同時に取り上げられた「スペイン交響曲」もこちらはソロバイオリンの音も録音が悪く貧弱に聞こえ、曲全体のリズム感も弱かった。どうもN響の弱点はフランスものなのか?
私の手持ち
デュトア+フランス国立管弦楽団 :全曲盤 彼のロマン主義、印象主義そして新古典主義の作風の変遷が味わえる。
バーンステインが作曲家の視点で取り上げた、ミヨーのコエフォール、オネゲルの交響曲的断章 ラグビーとの組み合わせで第一次世界大戦ごのパリで生まれた音楽を取り上げたCD。あまり彼の残された録音の中では話題にならないが、素晴らしい出来だと思う。
最初に聴いたルーセルの3番。好きな指揮者ミュンシュの録音を集めていた時にINA(フランス国立視聴覚研究所)に保存されていたミュンシュの録音が6枚同時発売されたうちの1枚。私は6枚すべて購入した。LIVEのミュンシュと言われただけあって迫力に圧倒される。私の一押し(1964年8月19日録音)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます