とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

台風一過 オペラ「魔笛」を聴きに練馬文化センターホールに

2013年10月17日 | オペラ


  台風の進路が、もろ首都県直撃コースの為、公演が行われるかどうか、やきもきしていたが、昼過ぎには雨も上がったことで、一安心。
 6時半の開演だが、練馬まで出るなら、池袋に出て、タワレコとジュンク堂でも覗くかと、家を3時前にバスでお出かけ。小手指では、乗り入れ運転の東急が運休中で乗り入れは中止とのことでダイヤが乱れたが、西武線は正常運行だった。災害に強い西武線が今回も証明された。
 出掛けに「オペラを見に行くのにジーパンでいくの?」とカミサンにイヤミを言われた手前、少し「ジジイファッショションでも勉強するか」と思い池袋に着くと肥満体ファッションの「サカゼン」と無印良品をのぞいたが、きにいったものはなくどうしてもOutdoorに向ってしまう。
 その後ジュンク堂、タワレコで時間を潰したが、手を出す品物は無く、タワレコで丁度Intoxicateが出たところで手に入れ、トップ記事が女義太夫竹本駒之助に驚いた。いつもこの編集者には驚かされ、感心させられる。慢心・マンネリの雑誌界でこの無料雑誌の編集は表彰状ものだ。 

 オペラの前の腹ごしらえだが、ジーパンで出てきた手前、其の服装にふさわしい場所を練馬駅近くで見つけた。「やよい食堂」チキン南蛮定食。690円は合格。私の隣の若い女性は、ご飯のおかわりと無料のお新香を山盛りにかけて平らげていた。店を見渡すと圧倒的に若者が多かった。きっと単身生活者にとっては良き場所なのだろう。
 そこから練馬文化センターはすぐだった。6時会場だったが、10分前に着いた。入り口に「野村万作氏の能衣装」が飾ってあり、名誉館長との事だった。
 人様の事を言える身ではないが、圧倒的に高齢者、しかも後期高齢者の姿が目立った。今日の演目が「魔笛」だけに学割子供がいても良いのだがと思った。
 
 所沢ミューズと違い、スペースと収容人数から割り出された劇場設計は、2階席は傾斜がきつく、後期高齢者には文京シビックホール同様に危険な劇場だろう。しかしこのホールは2階席のほうが音の広がりは味わえる
。それでも会場は9割以上の集客で、ミューズであったら人数は同程度でも空席が目立った公演になったかも。
 1階でオケを聴くには音楽を味わえないホールで芝居には向くが、響きはわが町ミューズが数段上回る。
 肝心の演奏感だが、我が席が2階の中央だったので、観るのも聴くのもほぼこの劇場では最良席だと思った。聴く方はもう少し後ろがより良かったかも。ただ今回の公演が首都圏では東京文化会館、オーチャードホール、川口の中ではコスパの高い公演だった。芸術にコスパ不適だが、料金と出来栄えからは料金以上の満足が得られた。
 ただオケが劇場に合わせ室内管弦楽団並で劇場の奥行きが無いことから、管楽器が飛び出し、どぎつい響きになったが、歌手にとってはよく響き、其の中では夜の女王のヤナ・シベラは素晴らしかった。演出も狭い舞台を奇をてらわずにオーソドックスにまとめ上げ、時折日本語も入れサービスしていた。歌手陣もそれなりの水準を維持して、楽しめた。むしろ値段を思えば満足感に満たされた久しぶりのオペラだった。

 それにしても所沢ミューズのオルガンは今思えばバブルの後遺症だろう。ミューズの欠点はオペラ公演だ。所沢市は国分寺、立川と協定を結び、ミューズの響きの良さを活かした共同開催事業を模索すべきだろう。その代わりミューズに適さないオペラ、歌謡ショウ、ミュージカルを他市に譲り、協定で友の会割引を譲りあう仕組みを作れば、それぞれのホールの特質が活かされるはずだ?。最も所沢にミューズのようなホールを建てたことが基本的には宝の持ち腐れを産んだことになるのだが、それにしても年々ミューズの企画が矮小化していくのがさびしい限りだ。
 

 「魔笛」についてのMy Blog
http://blog.goo.ne.jp/yyamamot7493/e/6fc4d49767092f4a73aa0c99b055e92c


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