とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

菩提樹田んぼのコシヒカリの籾摺り。

2013年10月19日 | 菩提樹田んぼ
 今年の菩提樹田んぼの会の日程は、雨がほしい季節に雨が少なく、日光が必要な時には台風と日程が厳しいシーズンになった。
 稲作シーズンも最終コーナーにかかったが、どうも台風の当たり年のようだ。

 昭和の里山の体験がコンセプトの菩提樹田んぼでは、脱穀同様に「籾摺り機」も昭和の機械だ。



 製造元は「金子農機製作所」の「一心号」籾摺機だがゴウの字が旧漢字なのだ。三重吹分✕(判読不明)箕と刻印されている。意味するところは吹き出し口が3箇所あり、籾の場合籾殻、籾摺りできなかった異物、玄米に3箇所の吹き出し口で分離可能というところか。
 平成の世の機械はすべてデジタル化され、プログラム化されて機械の本質がわからなくなっている。それに比べ昭和の機械の構造は作った人の温もりを感じるのは、昭和人の感傷だろうか?この籾摺機も作った人の考えと、それを使用してきた以前の持ち主の気持ち、寄贈を受けメンテしながら大事にしてきた田んぼの会の先輩諸氏のぬくもりが伝わる。古代人から人が行ってきたことを機械が代わりを努めることが目で「見える化」している。デジタル化の世はInputとOutputは判明してもその過程がブラックボックスになっている。食品だけは機械化は当然の流れだが、BlackBox化だけは勘弁願いたいと思いつつ作業を進めた。
 籾摺り機を動かす動力はこれまた昭和のモーターだった。以前は耕うん機のエンジンを使用していたが耕うん機が進化?して平ベルトが使えなくなり、平ベルトが使える動力としてのモーターを探したとのことだ。
 これまた昭和の時代のものだ。双和電機製作所製のJISマーク認証ではなくそれ以前のJESマーク認証のシロモノが現存しているのだ。

 
 完動品にそれこそ感動を覚えた。
 私の以前の職業は、仕事柄、数多くの工場を見てきた。製品の製造過程、新規工場の計画と其の目的等経営者の話をたくさん聞いてきたが、出来上がった製品がどのくらいの寿命があるかは聴いた記憶はない。私の頭のなかには法定耐用年数しかなかった。このモーターは私の年齢とほぼ同じ期間を働いていたのだろう、そして今後も同様に。

 
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