ラグビー 日本選手権 優勝 三洋電機

東芝の辞退で、水を差された決勝だったが、正直面白い試合だった。勝敗の分かれ目は、監督の采配だろう。選手の起用、選手の交代の意味、それが選手のゲームメイクに示されたかどうかだった。
その意味ではサントリーの前半のキック中心はシナリオどおりに運んだが、誤算は再三のドロップゴールの失敗だろう。後半は三洋の監督の描いていたとおりに試合が流れた。トニー・ブラウンの起用の時間とその働きにあった。しかも後半起用された選手がすべてトライに絡んだ。ラグビーは一人では何もできない。１５人の意思が統一されて力になる。それを見事試合で示した。それにしても防御は最大の攻撃だ。また９番の存在は実力伯仲の試合ではその出来の差は大きい。三洋の田中の動きは今日も光っていた。９番の役割はゲームを動かすことにあるのだが、サントリーの試合は９番が試合の動きを止めてしまっている。ここが今年のサントリーの最大の欠点だったと思う。
それにしても決勝戦らしい良い試合だった。