とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

バルトーク大好き その2

2007年06月16日 | クラシックCD
腎臓癌の手術を受けたときは、3ヶ月間ベートーヴェンばかりを聞いていた。この時はオットー・クレンペラーの交響曲全曲、アルバン・ベルクの弦楽四重奏全曲を繰り返し聴いた。今回はLDをDVDにダビングしたのを中心にノートパソコンを持ち込むことに決めた。ただこのところ出張中にもバルトークを中心に聞いていた。そこで今日は持ち込むバルトークのCDをSDにダビングした。そんな中でダビングできなかったのが、アイザック・スターンのバルトークのバイオリン協奏曲だ。これは私にとってはバルトークの出会いの曲だ。大学入学後、1968年大学生協でLPのバーゲンが有った。いわゆる廃盤セールというやつで、アメリカのCBSレコードが日本コロンビアからSONYに販売権が移るため権利落ちするLPの在庫一掃セールだった。バルトークのバイオリン曲は、ピアノ曲とは違い、フォークローレがそのまま活かされている。その分耳には優しい。ある意味郷愁とか哀愁とかいったメランコリーなメロディーが親しみやすいが、当時「現代音楽」にのめりこんでいた自分には、そのあとすぐに知った2台のピアノソナタのバルトークと一致しがたかった。その後はピアノ協奏曲に重点が移り、バイオリン協奏曲はCDの時代まで遠ざかった。
Bartok,Bela 1938 Vn Con No.2 Stern,I Bernstain,L 36:34 New York Phi
Bartok,Bela Posth 1908 Vn Con No.1 Stern,I Omandy,U 21:38 Philadelphia Orch
今改めてLPを聴くとスターンのブラームスが好きだが、このバルトークもスターンの人柄が音ににじみ出て、優しさと美音が心地よい。

CDの時代になって、スターンとは正反対の演奏に出合った。キョン・チョン・ファ。この激しさは何なのだ、哀愁は遠い彼方にす飛んだ演奏は何だ。最初は惹かれたが今ではあまり取りださなくなった。むしろ、死後発表された1番と未完のビオラ協奏曲とセットされたのメニューヒンのCDを取りだす機会が多い。初演者のドラティーの指揮も、哀愁を帯び癒される。
ビオラ協奏曲にはR.ハイラーと渡邊暁夫=日フィルの思いがけない名演にめぐりあった。最近バルトーク子息の改定盤もCD化された。どちらも故国への郷愁がにじむ演奏となっている。


Hillyer,Raphael Watanabe,Akeo Japan Phi Albany
Menuhin,Yehudi Dorati,Antal New Philharmonia EMICLASSICS
Va Con(By Peter Bartok Orch) Kovacs,Janos Budapest Phi iao,Hong-Mei NAXOS
Va Con(By Tibor Serly Orch) Kovacs,Janos Budapest Phi iao,Hong-Mei NAXOS


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