とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

バッハ:ゴールドベルグ変奏曲 あれこれ

2008年02月25日 | LPレコード
今日は月1回の術後経過観察検査に癌研病院に行った。12月に手術、入院と面倒を見ていただいた先生が、大学に戻られ1月から新しい先生に代わり今日が2度目となる。
今日は昼食を取らずにすぐに血液検査の採血室に行ったが、いつもどおり結果は診察予定時間が大幅に遅れ1時間半遅れの診察となった。来月はCTスキャンと骨シンチ検査をするとのことだ。転移の無いことを祈るだけだ。
そんな訳で待たされること覚悟で、今日は買ったばかりのカールリヒターの1979年来日ライブの「ゴールドベルグ変奏曲」をザウルスにダウンロードして聴いていた。このCDはバッハ=リヒターと当時音楽雑誌等で定番だっただけにこのときのライブを聞き逃したことを悔やんでいたが、改めて聴いてみるとこれがバッハなのかと疑問が生じる。
まず解釈よりも演奏にこれを商品とするか?と疑問。素人の私でもわかる演奏の流れが途切れるミスタッチ続出、貴族に頼まれ催眠音楽として作曲した曲だがあまりのオーバー表現はびっくり目覚めてしまう。これが伝説の名演なのか?


チェンバロ盤ではむしろ私は今でも時々聞いているクリスチーヌ・ジャコッテのLPを好む。これは大学時代に安さだけで手にしたコンサートホール盤だが、正に催眠音楽の心地よい響きがなんとも言えない。やさしいバッハはグリュミヨーと組んだソナタも素晴らしい。


ピアノ盤となるとグールドだろう。私にはコンサートに登場した当時とコンサートは死んだと拒否宣言したグールドがある。1959年のザルツブルグ音楽祭のライブはどれもが素晴らしい、特にモーツアルトのK.330のソナタは至極真っ当な演奏が面白い。このときの変奏曲は37分弱の演奏で、天真爛漫のグールドの躍動感のあるバッハは、81年の哲学者グールドより何倍も素晴らしい。でも81年盤は彼のトークを聴くと妙に納得してしまう。でも59年のライブがいい。


オマケの1枚ブルーノ・カニーノの弾く76:22の手抜きなしの全曲はリヒターの79:29の演奏時間には負けるが、長さを感じない正に催眠音楽の心地よさが伝わる。10枚組み1700円で手にしたものだが拾い物の1枚だ。他にもギレリスのドビッシー、グルダのK.310も聴ける。


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