とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

コンサートホール盤のシューリヒト

2007年07月15日 | LPレコード
このような時は普段出来ない聞き方をしようと、退院後に入手したブリリアント盤のムラヴィンスキーの10枚組みをきいたが、彼のDVD同様買って損した部類に入るものだった。世間の評ほど感動も無ければ発見もない物だった。グラズノフもステンベルグもサルマノフ初めて聴く曲だが、一言で言えば「つまらない曲」だ。
 それで久しぶりに”SCRIBENDUM”によるC.シューリヒトのコンサートホール録音の10枚セットと元のレコードもあわせ通しで聴いた。

そもそもシューリヒトとの出会いは、高校生のとき当時ステレオLP2000円の時代にコンサートホールは1350円でしかも17㎝LPがお試し盤でおまけでついてきた。最初に手にしたのは、おまけのブランデンブルグ協奏曲2番だった。チューリッヒバロックアンサンブルと聴きなれない団体で、指揮が彼であった。彼が大指揮者だったことは知らなかった。トランペットもフルートも凄く透き通る音色が印象に残り、あとでM.アンドレ、A.ニコレと知り驚いた。その後ブルックナーの7番が出たのを知り飛びついたが、初めて知るブルックナーサウンドただただ戸惑った。マーラーに夢中で、ストラヴィンスキーに強烈なインパクトを受けたあとのブルックナーは、戸惑いだった。その後ワグナー管弦楽曲集、ブラームスの交響曲4番を求めた。この2枚は今でも同曲の中でベストと思っている。特にワグナーは彼があたかも4楽章の交響曲かのような体裁を取りメロディーラインをクッキリと表示し流れがすばらしいし、4番に関してはオケの響きも言うことなしで高校の時に思ったことが今も同じに思える。
今回CDとLPを聞き比べをしたが私はCDの方が聴きやすかった。
これ以外にCDにセットではシューマンのラインとシューベルトの9番、メンデルスゾーが思いのほか楽しめた。ロマン派といわれる作品が彼の感性に自然と溶け合っている。
反面今回、期待はずれはモーツァルトだった。世評の高い彼のモーツァルトだが、この間私自身が数多くのモーツァルトを知ったことにもよるが、退院後にR.バルシャイとモスクワ室内管弦楽団のを入手した。このCDの40番は高校生の時17cmLPで入手していたが、CDを聞いて当時と正反対の評価になった。このCDを聴いた後のシューリヒトのモーツァルトはムード音楽になっている。バルシャイのモーツァルトについては別途述べたいと思う。
蛇足だがシューリヒトでブルックナーを知り、理解できずに彼の3,8,9番を求め、ワルター、クナ、フルベン、ベーム、ヨッフム、インパル、チェリと聞き込んでみたが結論は何処にブルックナーの音楽の良さがあるのか理解できないまま現在に至っている。結局はブルックナー=ヴィヴァルディで同じ曲を9通り書いた作曲家が私の結論になった。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿