とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

大人のための1コインコンサートに行く

2018年04月26日 | 所沢ミューズ

 今日(4月26日)は久しぶりに所沢ミューズでの「大人のための500円コンサート」に行く。このコンサートは13時からの1時間程度で、若手中心のコンサートだ。当日12:30会場でそれまでは先着順で並ぶのだ。12時15分に着いた私の前はすでに長蛇?の列ができていた。係の人が「4列でお並びください」と連呼しているにもかかわらず、毎度列を乱すのは「おばさん=むしろ婆さんー!」なのはなぜなのか?それにしても、私を含め老人ばかりだ。最も平日のお昼にサラリーマンが並んだら、それも怖い。ただ、所沢には埼玉県立芸術高校、それに日大芸術学部があり、国立・武蔵野音大も近くにあるのだが、学生さんが皆無なのも寂しい気がした。

 演奏会はピアノを受け持つ小川和恵さん(私は初めて名を聴いたピアニストだ。)のあいさつと曲の解説から始まった。フォルテピアノと古楽器?演奏のピアノ五重奏は今回初めて聞くコンサートだった。大ホールでのフォルテピアノの音色に正直疑義を持っていた。フォルテピアノの音色は、以前スタンリー、ホッホランドという世界的なフォルテピアノの名手のコンサートをミューズで聴いた。この時はミューズのキューブホールという300人収容の小ホールでのオールベートーヴェンのコンサートだったが、正直、何か場違いな感じがした。(このMy Blogで、 2010.10.13日付けにあり)

 この日、最初に演奏された曲はデュセックのピアノ五重奏曲op41の1楽章、次がフンメルの同じく作品87の第三楽章が演奏された。そして最後にこの日のメインであるシューベルトの「鱒」が演奏された。その前にチェロの山本氏から、弦楽器の古楽器の特徴を解説していただいた。基本的にはガット弦とスチール弦の差なのだが、チェロでは古楽器の場合には支柱がなく股で挟むとのことだが、何度も古楽演奏のオケをミューズでも聴いたが、正直気が付かなかった。

 肝心の演奏だが、先入観もあるが、Bachならばたとえ大ホールであっても違和感を感じないが、シューベルトとなると2000人の大ホールの中での響きには違和感を感じてしまった。バロック時代の演奏では古楽器の演奏にはリズム感を感じるが、ロマン派の音楽には響きの流麗さが消失してしまう気がした。演奏の良し悪しよりも以前にホールの響きに違和感を感じた。至近の距離で聴いたのならば響きが異なった印象を生んだかもしれないが、大ホールでは響きの透明感が失われてしまったみたいだ。

 しかし私にはよい経験をさせてもらえた。世界を見れば、オーケストラの世界では、指揮者フランソワ=グザヴィエ・ロトが、現代オーケストラでの古楽演奏スタイルが話題となっているし、また、ヤルビとドイツカンマーフィルの古楽オーケストラのブラームスの交響曲を2016年11月26日ここミューズで感動したことを思うと、単に私自身が、古楽演奏そのもの響きの良さにまだ付いてゆけないのかもしれないだけなのかと思ったりもした。

 会場を出ると真夏のような日差しがまぶしかった。

(私の手持ち)

 正直これはブラームスが聴きたくて購入した付録だ。ここでのブラームスは絶品の演奏だが、鱒も悪くはない。英国のペンギンガイドでは、三ツ星推薦マークでスタジオ録音のような輝きはないが素晴らしい演奏と評しているが、英国人の身びいき分割り引く必要がある

これは廉価版全集が売りののBriiiantレーベルでのシューベルト室内楽選集での1部。ブランディスQuartetの四重奏曲が聴きたくて購入したおまけ。それだけの価値か?

これはリヒテルがEMIに録音した曲を集めたものの中の1枚。ボロディン四重奏団との共演でスケール大きな演奏だが、シューベルトらしくない?演奏かも

スメタナ四重奏団とヤン・パネンカのピアノ。シューベルトのイメージに合う演奏家そのもの

 私が一番感動したのは、だいぶ昔にNHKのTVで放映された、ピアノがバレンボイム、Vn イッーアク・パールマン Va P・ズッカーマン VcデュプレそしてCBがズービンメータの演奏だった。リハーサルから本番まで、各人の技量も素晴らしいが、彼らの演奏を楽しんでいる姿に感動した。英国のペンギンガイドでは推薦版としてあるが、国内での販売はされたのだろうか。Amazonでは2万2千円の高値で手が出せないのだ。



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