とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

所沢ミューズへ、アレキサンダー・ガヴァリリュクのピアノリサイタルを聴きに

2018年09月10日 | 所沢ミューズ

昨日は久しぶりに、所沢ミューズへアレキサンダー・ガヴァリリュクのピアノリサイタルを聴きに行った。当初はバッハのイタリア協奏曲以外はどちらかといえば嫌いな作曲家の曲で、興味はなかったが、所沢ミューズの恒例ともいえる3公演セット販売で、セット購入すると2000円割引で、ミューズメンバー会費2000円の元が取れる販売につられセット購入したいわばおまけだった。他の2公演は、好きなドビッシープログラムに奇才・天才・ファジル・サイのベートーベンの4大ソナタとにつられて購入しただけに、暑さに弱い私には、正直この日の暑さにはためらいいながらも出かけた。

 いつものように途中乗り換えの駅の所沢で腹ごしらえに立ち食い蕎麦を取り、出かけた。いつもならば開演までの行列が見られるのだが、この日の暑さか列はなくすぐに開場。今回はピアノソロ演奏ということもあって、2階最前列中央の席を取っていた。今日のプログラムを受け取ると、唯一興味を抱いた、バッハのイタリア協奏曲が外され、思いかけずに好きなモーツァルトの10番のソナタに代わっていた。この変更はうれしかった。しかしチラシには3つの国際コンクールの覇者とかかれて、私はチャイコフスキー、ショパン、エリザベート王妃コンクールを制覇した人はいないと思っていたのでびっくりしたが、プログラムではこれらのコンクール結果は述べていなかった。彼が制覇したのは、ホロビッツ、浜松、ル-ビシュタインコンクールとのことだった。

 すぐにMozartのK.330が演奏されたが、正直がっかりした。あまりにも機械的な音で、この人の個性があまり感じられなかったというより何か機械的なMozartだったのがこの人の個性なのだろうと思った。

私の手持ちの音源

(クララ・ハスキル)1957のザルツブルク音楽祭のLive録音が会場の雰囲気も伝わる名演で私の推薦。1954年商業録音はK.386のコンサートロンドが聴きもの。

(グレン・グールド):出だしからの異常に早いテンポが面白いが徐々に本来の?テンポに戻るのが彼の遊びごころか?(内田光子):ステレオ録音ではこれが一番と思っていたのだが、彼女の最新の演奏を聴いてみたい。

 shopanno

バラード2番。今日のコンサートはここまでが、私の理解の範囲内だった。ピアノが弾けないものには、演奏の難易度はあまり聞くものには関係ないことで、音楽のそれこそ美しさが、が楽しめればよいということだ。だがこの演奏が楽しめたかと言われれば、惹かれるものは少なかった。というより、私は半分寝ていて、リストの演奏で、音量の大きさで目を覚ましたのが正直なところだった。

私の手持ち 

(クラウディオ・アラウ)19世紀の生き残り的ピアニストとして有名な人の19世紀的演奏。ブラームスをはじめとして、この人のロマン主義的演奏には「古さ」と一言では言えぬ、何とも言えぬ「哀愁のロマン」を感じる。

演奏会はリストの曲で前半を終わり後半は、ラフマニノフ、プロコフィエフの作品だが、オリンピックの体操競技的、アクロバチック的なまるでとことんテクニックを駆使したサーカス的演奏の連続につかれた。そして演奏会最後が、プロコフィエフの戦争ソナタ。機関銃の炸裂音が会場内に鳴り響き、この演奏自体が、ウルトラC(古い言葉ですね)の連続の体操競技だった。この曲をご近所の音大生が今の季節に練習されたら、即警察に通報されるだろう。 ピアノは芸術でもあり、凶器でもある証だろう。

私の手持ち

(グレングールド)グレングールド好きなことから、どんなもんかと購入したCD。ただそれだけ。あまり聞くことはない。

アンコールは、当初予定されていた、バッハのイタリア協奏曲の一部。心の平和を取り戻したひととき。三公演一括購入割引につられたが、結局は高い買い物になった。おそらく私にとっては今シーズン、最悪のコンサートかも(これはあくまで個人的な好みの問題で、演奏者が最悪ということではありません。) 



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