とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

今年最後の大人のための500円コンサートに行く。

2018年09月11日 | 所沢ミューズ

所沢ミューズが来年改修工事を行うこととなり1年半閉鎖されることに決まった。これは私には大変なショックだった。仕事を辞めてからは、ほとんどコンサートに東京へ出かけることはまれになった。特にサントリーホールは帰りの時間を考えるととても行く気にはなれない。せいぜいこれまでは池袋の東京芸術劇場と好きなオペラを、練馬文化センターに行くくらいになった。これからは1年半の間どうすればよいのかと途方に暮れる。

 昨日は改修工事により、さらに音の響きのよいホールに生まれ変わることを願って、改修前最後の1コインコンサートに出かけた。最後にふさわしく私の好きな弦楽四重奏曲が聴けたのが何よりだった。

 9月9日のコンサートはミューズ会員セット割引で3回分7500円だった。1回あたり2500円。この日は開場12:30分のところ30分前に並んだが500円だった。聞き終わったときの満足度は値段とは真逆だった。来場者は私同様の高齢者が主体で満足に歩行ができない人も多数おり、まるで介護保険のデイサービスの様相だったが、演奏そのものは素晴らしかった。海外の演奏家も良い人は好いがそうでない人も多数来演するが、オーケストラも、演奏家自体も、私の聴いた範囲では、国産演奏家のレベルは高いと思う。改装後のミューズでは、むしろ若手発掘のスプリングボードとなるコンサートが多数組まれることを期待したい。

 この日は所沢在住のN響のバイオリン奏者矢津氏のご縁ということでN響メンバーによる、弦楽四重奏曲のポピュラーコンサートだった。どれもが美しいメロディーを中心に、流れるような、調べで老人向けコンサートとしては楽しかったが、本音を言えば感度の鈍った老人を覚醒させるぐらいの、斬新な解釈で驚かせてほしかったと、爺は思った。

 私の手持ち Mozart K.458

 私の一押しはアルバン・ベルク四重奏団のデビュー盤。きれいな心地よいMozartとして聴き親しんでいたホイトリング四重奏団の弦楽四重奏曲とビオラにオットー・グラーフが加わった五重奏全曲廉価版セットの演奏とは真逆の演奏で驚いた。しかし最初にこの曲が素晴らしいと感じたのは1972年録音の日本コロンビアによる世界最初のデジタル録音によるスメタナ四重奏団のLPレコードだった。いわばアルバンベルクとホイトリングの中間的な演奏で、一聴したときには平凡に思えるが、中庸の美ともいうべき良さを感じる。最近24bit96kHzにデジタル変換してPCオーディオとして聴いている。

私の手持ち ハイドンの「ひばり」

  確かHMVのCDショップでNAXOSレーベルの宣伝用CDで無料で配られていたものをいただいた。ハイドンのヒバリはコダーイ弦楽四重奏団のCDだが、すこぶる付きの名演奏だと思う。しかも、抱き合わせのシューマンのピアノ五重奏も、モーツァルトのPfソナタK.310も録音演奏ともに素晴らしく、NAXOSレーベルのCDを見直し、その後は同レーベルCDを買いだした。

私の手持ち ドボルザーク アメリカ

 私の一押しはヤナーチェック四重奏団のCDだ。ボヘミアの偉大な3人の作曲家の四重奏曲を1枚に収めなおかつJapan Qualityの録音が素晴らしい。なぜこのCDが逆輸入されなければならないのか不思議だ。スメタナ四重奏団のCDは抱き合わせの6重奏が、Vn:スーク Vc:フッフロとスメタナ四重奏団が素晴らしい。ジュリアード四重奏団の演奏はピアノ五重奏との抱き合わせだが、pfがフリクスニーの名演が聴ける。

 



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