とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

Mozart K.505 コンサートアリア

2006年09月17日 | クラシックCD
この曲は不思議な曲だ、正直いまだ演奏会では聴いたことがない。おそらく10分程度のために一流のソプラノ歌手と一流ピアニストを揃え定期演奏会にかけるにはよほどのことがないと出来ないのだろう。生誕250年の演奏会ではメゾのバルトリと内田光子の演奏も正に「特別」なコンサートだからできたのであろう。このときのバルトリはメゾの芯の太さを強調した歌い方でメゾ本来の曲であるかのように歌いきった。むしろ光子のピアノもキリテ・カナワ時よりも弾んでいた。でもこの曲のピアノの役割は何なのだろうか、敢てピアノで発するメッセージがいまだにわからない。天才の発想は時空を超えている。CDではセル、ブレンデル、シュワルツコップによるこれぞMozartの演奏がある。私自身このCDにはギーゼキングとのスミレも入っていてMozartコレクションにははずせないCDだ。曲もセルのオペラはこのようなものなのか、といまだ聴く機会を持たないセルのオペラを想像して聞いている。人様に推薦するにはこのCDが一番であろう。しかし思いがけないCDがある、カザルスとプラド音楽祭のLive盤でロスアンジェルスとホルショフスキーの組み合わせ。このCDのメインはハスキルの弾くK.271の協奏曲だが、K.505もすばらしい。1950年の録音にもかかわらず、ロスアンジェルスの美声がオーケストラの上を飛んでいる。私自身はこのCDが好きだ。メインのK.271はこの曲のベストと思う。


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