とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

「温古知新」 祝創刊50周年 

2013年08月24日 | 温古知新



 秋田今野商店様より、「温古知新」創刊50周年号をお盆前にお送りいただいた。例年お盆休みに拝読させていただくのだが、今年はオフクロの新盆と猛暑、おまけに自然保護の活動中にこともあろうことか、脱水症状で倒れ救急車で担ぎこまれる失態までしでかし、読了は遅れてしまった。
 それにしても創刊50周年はすごいことだ。私は創刊30周年号よりお送りいただいているが、其のボリュームも半端ではない。
 我がサラリーマン時代の転勤生活で、ウサギ小屋で書斎と呼べるものはないため、カミサンの荷物減量の標的は我が遊び道具(アウトドアー用品)と本だった。この四月に現役引退し、年金生活に入ったのを期に、わが趣味の音楽資料とバードワッチング資料以外あらかたを廃棄した。其の中で「温古知新」の黄色の表紙は我が本棚の唯一の書籍になった。



 創刊50周年号の論文は、すべてわが身にかかわる論文だった。
 このところ禁酒を言い渡され、ノンアルコールビール評論家になれるのでは?と思うほど、毎晩各種国産・輸入を飲んでいるが、思うことは「うまくない」の一言。いかに日本酒が旨いかの想いが募る。
 其の中で、気になったのは、冒頭の論文「料理と清酒との相性と其の評価法」にはいささか疑問を感じた。「評価法」の目的が不明なことだ。ワインにしたところでソムリエに従い選択する顧客層はたかが知れている。
 其の知れた顧客層に日本酒が食い込み市場を取ることは限定される。今日本酒に必要なのは、海外から訪れる幅広い観光客にいかに一人お調子1本を消費さすかだろう。旅館に泊まる観光客が増える中、日本料理そのものが始めての人に「日本酒が旨い」というインプレッションを与えられるかだろう。と私は思う。海外進出がとまらない日本の外食産業に、日本酒メーカーのタイアップの事例が少ないのはなぜか疑問を感じていた。
 焼酎が伸びた理由を日本酒業界がどう受け止めて其の対応策がいかがなものであったかは伝わってこない。日本酒の問題点は其の品質よりも、マーケテイング能力にあると思うのだが。
 
 東京都心で生まれ育った私は親戚が進駐軍相手にポテトチップスを作っていたことから物心ついたころから口にしていた。また横丁の肉屋のラードで揚げたとんかつ、コロッケは食卓のメインに上がり、おやつは小銭を握って、色鮮やかな合成着色剤とサッカリンのジュースを飲み、チクロで甘みたっぷりの食品で育った。そんなことからも、小学校のクラスメイトに会えば、斯く斯く然然「癌」話になる。私自身はたぶん肉食過多での前立腺癌、蕎麦湯の飲みすぎ、アルコール+塩分過多からの腎臓切除と肝硬変予備軍と言う因果応報を受けた。
 50号での日本古来よりの発酵食品を再認識するとともに、お送りいただいた既刊の論文に再度無職ゆへの時間を費やし我が延命策を探ろうと思った。
 また「多様な稲で日本の水田を守る」は現にかかわっている問題だけに、会員メンバーの高齢化と次世代会員の減少をかかえ、自然保護と稲作が差し迫った問題として読ませていただいた。

 秋田今野商店様は今年で創業103年を迎えられたとのこと。昨年仕事でコラムを書きました。コラムそのものは㈱帝国データバンクの「企業平均年齢と長寿企業の実態調査」と週間東洋経済の「日本のいい街」をつなぎ合わせた他人のふんどしで書いたもので、創業100年企業の多い都府県に裕福な街が相関するとのことから、企業の社会貢献は、一時的なメセナ活動ではなく、地域への安定雇用の確保と永続性ある発展に他ならないと結論付けたものです。ぜひとも秋田今野商店様には次の100年を見据えてのご活躍をご期待いたします。


 
 

 

  

 


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