とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

モーツァルトの弦楽四重奏曲 No.21「プロシア王セットNo.1」 ジュリアード弦楽四重奏団を聴いて

2013年06月07日 | クラシックDVD/CD
 6月2日の所沢ミューズでのジュリアード弦楽四重奏団のビオラ奏者、サミエル・ローズの引退公演を聴いて、正直、ジュリアードならば、シェーンベルクがかなわなくても、バルトークかラベルがプログラムに入ってしかるべきと思ったが、当日のプログラムにサミエル・ローズ自身の曲目解説が掲載され納得した。
彼曰く。
「モーツァルト最後の弦楽四重奏曲のプロシア王セットの1曲目」「この作品は第1VnとVcの愛のデュエット、1VnとVcは幸せに満ちている。2Vnは少し気難しく、Vaは困っている。音楽は物憂げに進むがその後再び最初の恋人が出てきて順風な航海に出て行く」と自ら退団するジュリアード四重奏団の未来についての思いがあった。
 それはベートーヴェンの選曲も自らの退団の気持ちを吐露していた。

 私はモーツァルトが好きだが、特にバックミュージックとして弦楽四重奏曲こそ最適なものはない。中でもプロシア王セットの三曲は最適だろう。

 そうした意味で手持ちのホイトリング弦楽四重奏団は最適だ。柔らかな素朴な響きが心地よい。しかも好きな弦楽五重奏曲も全曲入り八枚組に収められている。四重奏も五重奏も短調の曲には物足りないものを感じるが、普段バックに流す音楽はプロシアセットが一枚に収まっていないのが欠点だが。
 バックミュージックには適さないが、モーツァルトの「天才の光と陰」をアルバンベルク四重奏団は彼らの感性と美音で見事なまでに表現している。結成当初のメンバーのテルデックで決まりと思いその後のEMI録音の廉価版が出たが購入をためらった。





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