とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

タワーレコード:火刑台のジャンヌ・ダルク

2007年11月10日 | オペラ
最近大手のCDメーカーの新譜は少なくなり、つまらない。また再販のCDも所謂名盤シリーズの焼き直しで新鮮味に欠ける。そんな中でタワーレコードの独自企画の廉価盤はすばらしい。私も値段の安さに惹かれいくつかに手を出した。
そんな中での1番のお勧めは小澤とフランス国立管弦楽団の火刑台のジャンヌ・ダルクだ。1989年フランス革命200年記念のパリでのライブ盤だ。
オネゲル大好きの私は、何故このCDが1000円で出すのと驚いた。正直なところ、このCDは発売当時、欲しいCDだったのだがその時はすでに私は小澤とウィーンフィルの1988年のザルツブルクライブを所持していた。
当時NHKFMで放送されたものを、ソニーのVideo8のPCMで録音したものだ。ソニーはこのシステムをすぐに廃棄したのでその前にCD-Rに焼きなおし、今もザルツブルグ盤は愛聴盤だ。
その後1993年に小澤=斉藤記念オーケストラが松本で演奏され、それがNHKで放映された。もちろん録画しVHSをDVDに焼き直し、大事にしている。
そんな訳でいつしかパリ盤は視界から消え去っていたが、タワーレコードの企画に魅せられ購入した。
上記3種はジャンヌ・ダルク役は共通でマルト・ケラーが演じている。
・パリ盤は1000円と言う値段にも関わらず、全曲の対訳が付き、演奏も記念演奏の熱気が感じられ、しかもサン・ドニ大聖堂の音響効果もすばらしいく、正に歴史的名盤と言えるのではないだろうか。
・ザルツブルク盤、今となってしまえば、パリでの記念演奏の予行練習と思えなくもないが、ウィーンフィルの音色のクールさが印象に残る。
・松本盤はこの曲の特性であろう、オラトリオとしてはドラマティックすぎる。オペラとしては荘厳すぎる。それらのバランスを田中泯の舞踏も交え、旨く調和をはかり纏め上げている。何故これが市販されないのだろうか。映像も視覚的に楽しめる。


火刑台のジャンウ・ダルクに関しては、小澤程の完成度は無いが、録音のすばらしさと小澤盤以上の熱気を感じる演奏がある。
偶然バーゲンセールで500円で売られていたCDを「ダメモト」で入手したが、熱気の凄さに圧倒された。演奏者はいずれもなじみの無い人たちだが、そこにヨーロッパの音楽文化のそこの深さを感じる。
・Jean-Marc Cochereau指揮 ニースフィル
 ジャンヌ・ダルク=Muriel Chaney 


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