皆さん、こんにちは。
「治未病」という言葉はご存知でしょうか?
出処は2000年前の医学書『黄帝内経』です。
日本語にすれば、「未病を治す」ですが、
「未病」は病が発生する前、又は現在の病状の
変化を予想できて、悪化しない様にと言う解釈です。
現代語にすると「予防」の医学でしょうね。
古典医学が強調していた「予防」は
人と自然の融合でした!
前回に続き、「春」で発症しやすい症候を
紹介します。
(古典医学中の症候というものは本人の
自覚症状と他人が見ても分かる症状を指している。
現代医学の病名と大きく異なる)
まず、「春」の特徴とは
気温は徐々に暖かくなりますが、
3歩進んで2歩下がるみたいに
冬の寒さがまだ残っているため、
気候の変化が激しく、風が良く吹きます。
「風」の特徴とは
軽い、変化が速くて多いことなんです!
ちなみに、「春」と「風」は
人間と何か関連がありますか?
春に発症しやすい症候がありますし、
発症している症状が風に似ているからです。
例えば、首、頭に出る症状:
めまい、耳鳴り、寝違い、頭痛、顔面部の痛み・・・
(高血圧症、脳血管疾患、三叉神経痛など)
風のように軽いので、体の上部に発症する。
又は、蕁麻疹、風疹など皮膚のトラブル、
(アトピー、帯状庖疹など)
くしゃみ、喘息、寒気と汗かきが繰り返す、
(鼻かぜ、花粉症、アレルギーなど)
又は、全身多発性の痛み、腫れ、
(神経痛、多発性関節痛、筋肉痛など)
風のように痛みの変化が多く、
一箇所が緩和すると、
新たに一箇所が発生する。
これらの症状が春に出やすいのは
個人的な体質に原因があります。
その体質とは、
「肝」の働きに異常があるからです。
(ここの「肝」は現代医学の肝臓ではない)
「肝」が全身の血流をよくしてくれて、
全身の器官が正常に作動するからです。
日常の中で、以上の症状が出た事がある、
又はその傾向がある方は要注意ですよ。
そういう事で春に「肝」の養生に気をつければ、
沢山の症状の予防ができて軽減もできますよ。
春の「治未病」は可能ではないでしょうか。
春に発症する症状は他の季節と比べたら
病状が軽く、治り易いのも大きな特徴です。
皆様、お大事にどうぞ。