ぜじろぐ

SAMBATOWN・ゼジの書くブラジル音楽やその他あれこれ

カヴァキーニョサマーセールっちゅうやつですか

2008-07-24 14:40:25 | 弦楽器

こんにちは、エアコンに頼らず扇風機のみで連夜の暑さをしのぐサンバタウン店主です。でも日が昇ったらさすがにエアコンのお世話にならざるを得ません。この勢いだとグリーンランドの氷もやっぱ溶けるんちゃうの?と思ってしまいます。大企業の「地球に優しい」宣伝広告なんてのは胡散臭いことこの上ないですが、我々個人レベルでは色々気をつけないといけない部分がありそうです。

話はちょっとそれますが、メーカーさんとか、そんなにエコエコ言うんだったら、一切のライン生産活動をすぐさまストップして『これからはグループの総力を結集し、地球環境保全事業への一大転換を図ります!グループ製品の完全リサイクル、それから代替エネルギーとバイオ、もうね、これから全部それ!』とか宣言しちゃえばいいのに。株価暴落しちゃうかな。いや、ワタシはカッコいいと思いますけどね、そういう会社。

さて、そんな猛暑の中、上記話題と全く関係ないんですけど、在庫のカヴァキーニョを20~40%OFF価格でどどーんと大放出しちゃいます。個人的にMATERの弦楽器が4ヶ月以上も在庫のまま過ごしている状態というのは、店主としてはありえんと思っておりますので、強気のセールに出ちゃいました。以前から手工製のカヴァ子を検討してたんだけど、予算オーバーしちゃうんでちょっと・・・と攻めあぐんでおられた方は是非この機会をご利用いただければと願う次第です。もちろんいつもの通り試奏・返品可ですのでお気軽にご相談下さいませ。

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それにしましても、なんのかんのと素人レベルの商品知識しかなかった頃から弦楽器の取扱いをしてまいりましたが、ここに至って今更ながら痛感しているのが、

「ブラジル弦楽器を日本国内に普及させたいんだったら、もっとコストパフォーマンスの高いリーズナブルな商品を提供する必要がある」

という一点であります。
ここまで言っちゃうとちょっとカドが立つんですが、ブラジルの弦楽器のレベルはそれこそピンキリです。安いのになるとそれこそお土産屋さんで売ってるような激安モノから、職人の手で仕立てられた見事な工芸品級のものまで。しかし前者のような楽器は品質的にも劣悪なものが多く、出音はショボいわ、たちまちネックがぎゅいいいいんと反ってしまって弾きづらくなるし、すぐブリッジは剥がれて飛んだりするし、フレット音痴の頻度も高かったりして、買ってもスグ後悔するのがオチです。サンバタウンがこういったレベルの商品を極力扱ってこなかった理由はそこにあります。かといって、10万円を超えるような固定資産級のものをおいそれと買うのも勇気がいるし、第一そこまでハイクオリティなものまで求めてないし・・・。特に初めてブラジル弦楽器に挑戦しようとする方なら尚更のことでしょう。要はその中間に位置する価格帯の弦楽器、これの流通がサンバタウンにとっての最大の課題であったともいえます。

そんなわけで店主、懇意にしているサンパウロの工房・MATERの親方に相談し、材をクラスダウンさせ、仕上げ具合をシンプルなものにしてでも、安くてしっかりした、それでいて弾きやすいエントリーモデルの弦楽器を造ってほしいと頼み込みました。その結果、カヴァキーニョで5万円、バンドリンで8万円(いずれも予価・ソフトケース付属)という価格帯での提供にメドがつきそうな運びになりましたので、来年アタマあたりに照準を置き、ある程度まとまったロットの製作をお願いする予定です。RoziniとかGianniniの廉価タイプ、ましてや土産モノの楽器など歯牙にもかけぬクオリティを誇るMATERのエコノミークラスの弦楽器にどうぞご期待下さい。ってこんな威勢のいい予告カマしちゃっていいのかな。

ちなみに楽器の製作というのも木材を消費しちゃうので、それだって環境破壊じゃねーのかという人がいるかもしれませんが、それは材木伐採量からしても微々たるものだと思うので、冒頭のワタシの与太話ともそうは矛盾していないだろうと一応考えております。何より「楽器として使用される」というのは、人間に利用されるという視点においては最も幸せな木なんではないかというのが、音楽を愛するワタクシ店主個人の考えです・・・。