ぜじろぐ

SAMBATOWN・ゼジの書くブラジル音楽やその他あれこれ

世界のヤマちゃん、健在なり

2010-06-21 12:37:03 | CD

こんにちは、武蔵川理事長です。私どもはやましいことは何一つとしてやっておりません。
嘘です!

さて、そんな腐り落ちた公益法人のことなどはどうでもいいとして、今回は体型だけならそのまま相撲部屋に入門してもよさそうな「世界のヤマちゃん」ことヤマンドゥの新譜について。

本作 "Yamandú Valter" は、ヤマちゃんとValter Silvaというベテラン7弦弾きとのデュオ録音。7弦+7弦。プロデュースはこれまた7弦ギターを熟知したる男マルセロ・ゴンサルヴェス。まあ7弦ギターファンにとってはたまらない作品が生まれちゃったわけでございますよ。

採り上げた題材(ヂレルマンド・ヘイス、ジョアン・ペルナンブーコ、ジャコー・ド・バンドリン、ピシンギーニャ、カニョット・ダ・パライーバ他)から想像するに及ばず、この音、正真正銘ショーロです。しかもバリバリの硬派。なんせ相方のヴァウテルさんの7弦、巻き弦部が「鉄芯」。そう、Violão sete cordas de açoというやつです。今は亡きヂノもこのスタイルでしたね。
その鉄弦によるストイックで太いベースラインと絡み合いながら、いつも以上にエモーショナルに旋律を奏でるヤマちゃんの進境著し。かつてのブチ切れガチャ弾きギタリストの悪評がここでは露ほども窺えぬほど美しいプレイを聴かせてくれます。

これまでもヤマちゃんのリリースしてきたアルバムにつき「これが今までで最高だ!」と店主がはしゃいだものも何作かありましたが、今なら言えます。これが一番好き~。とはいえあくまで個人的感想なので、そのへんは、まあ、割り引いてお考えいただければ助かります。



おひとついかがでしょうか?(←またまたマルメラアダ・アベさん風)