今日はいきなり本題です。
スペイン本国リリースからまる一年の歳月がかかってしまいましたが、ようやく出来上がりました。
サンバタウン、レーベルとしての処女作。
Leo Minax "Sem tirar nem por ~引きも足しもせず~" 7/23(土)発売開始です。
レオ・ミナックスの名を皆さんご存知でしょうか。あるいは憶えておいででしょうか。
2009年、何を思ったかサンバタウン店主、いきなりこのスペイン・マドリード在住のブラジル人アーティストを招聘し、日本でのソロツアーなんぞを組んでしまいました。
「何でそんな無名の人を?しかもブラジル(在住の人)でもないし」という声なき声があったことをワタシはよく理解しています。
ですがそんなことはワタシにとってはあまり関係なかったのです。
ただあの時は「レオ・ミナックスという男の作る音楽世界を日本のリスナーに紹介したい」、その一念だけで、勢いだけで動きました。
それが果たして成功だったのか不発に終わったのか、ワタシ自身では客観的に評価することができませんが、あれから2年、今にして思うと本当に充実した、毎日がチャレンジの楽しい日々でありました。
初めての招聘企画にも関わらず、幸いにして赤字も出さず(いやマジでさ)ツアーを終えられたことは取りも直さず、ツアー各地で応援して下さった皆さんのおかげに他なりません。ありがたきかな人生。
そこで、さて。
今回やっと国内リリースにこぎつけたこのアルバム。
過去のレオの作品を聴けばわかりますが、ここで我々が耳にするのは、あれほどまでに緻密な音作りへのこだわりようとは正反対の、ナイロン弦ギターそして歌のみ。しかも一発録り。その後の音いじり、リバーヴにオーバーダブ、それからゲスト参加、一切ナシ。
ワタシなどは正直、最初にコレ聴いたとき「・・・ところでこれ、ラフミックスでっしゃろ?」とレオに確認してしまいました。
なぜあえてこのような、ある意味過激なまでにアコースティックな作りのCDを製作するに至ったのか・・・。
彼は残したかったのだと思います。日本ツアーと、その直後に回ったメキシコツアーでの、自身初となるソロライヴの記憶を。
いずれかの会場でライヴをご覧になられた方ならきっとわかるはずです。このCDの中に込められた音の意味が。
ライヴをご覧になれなかった方にも是非聴いていただきたいところです。それぞれの会場で流れていたのは、こういう音だったのです。
キャリアの中でも屈指の名曲そして新曲。また山本のりこさんの「Anel de capim(草の指輪)」のカヴァーの素晴らしさにはただただ泣けてきます・・・。
そしてこのアルバムは、我々ツアースタッフにとっても、自分たちの仕事の足跡を残すかたちとなりました。だからこそ、ただ単に輸入盤をそのまま販売するだけでは満足できなかったのです。
とりわけ、レオの日本オフィシャルブログを立ち上げ、ツアーアシスタントを完璧に務めて下さったmarikinhaさんの獅子奮迅の活躍で、とても素敵な日本語対訳冊子を添えることができたのは大きな喜びでした。改めてこの場を借りてお礼申し上げます。
通販ページからもお求めいただけますし、もちろん円頓寺本店にても店頭に並んでおります。
小売店さま向けに卸売(1オーダー3枚以上)も承りますので、ご遠慮なくお問い合わせ下さいませ。
どうぞよしなに。
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