ぜじろぐ

SAMBATOWN・ゼジの書くブラジル音楽やその他あれこれ

やっぱ温故知新型が好き~

2009-08-07 16:26:00 | CD

マックス・セッチ(Max Sette)のソロアルバムなかなか良い味わいです。

この人はオルケストラ・インペリアルにも参加しているのでご存知の方もけっこういらっしゃるんではないかと思います。ほら、あの勃起(Ereção)ってタイトルのオモロイ曲でヴォーカルとってた人ですよ。太字とカッコ書きにするトコ逆にしろよ!と是非ツッコミを入れてほしいところであります。それはまあさておき、同じくインペリアルに参加のホドリゴ・アマランチ(元ロス・エルマーノス、現リトル・ジョイ)に似た声質の持ち主ですが、ホドリゴほどやさぐれた感じではなく、ややメロウでマランドロっぽい感じがイカしてます。この人はトランペット/フリューゲルホーンも演奏しますが、本作では明らかにヴォーカルの方が存在感があります。

そんなマックス某のリリースしたCD、音源をチェックできず、さてどうしたものかと仕入れ判断に迷っておりましたら、なんともタイミングの良いことに、先だってのレオ・ミナックス京都公演にお越しのお客様から「リオに住んでる友人が作ったCDをプレゼントします」とわざわざサンバタウンに送って下さいまして、見てみればアラまあ、気になってたマックス・セッチじゃありませんかお客さん。すごい人とお友達でいらっしゃるんですね。で、要するに、こういったご縁が取り持つコトの運び方を世間一般では「流れ」と呼びます。

で、聴いてみましたところ、やはりこういう場合の「流れ」というのは実に確かなもので、ワタシのツボにズキュン。もちろん仕入れも即ゴーサインです。
温故知新のサンバ・カリオカ。しかも「温故」の部分にかなりのウエイトありと見た。
新世代派っぽい部分は努めてひけらかさず、「特別参加 ウィルソン・ダス・ネヴィス」のクレジットも輝かしく、マックス自身のラッパとクラウヂオ・アンドラーヂなる人物のクールなピアノ、そしてマックスとウィルソンの、いかにも白帽子が似合いそうな小ヤクザ調ヴォーカルが実に心地良いのです。普通こういう作風だとピアノやホーンセクションばかりが目立つのですが、ヴィオラゥン(ガットギター)がビシバシ効いてるところがなんとも心憎い。実にオイシイところを突いてきます。夕涼みの折にグラスを傾けながら聴きたい、今の季節にぴったりの小粋なサンバですね。

「最近の若いカリオカ連中が元気なのはいいんだけど、あんまりトンガリ過ぎるのもなあ」とか日頃こぼしておいでの方(←ワシか?)は、騙されたと思って一度聴いてみて下さい。若手の面々もなかなか捨てたもんではないですよ。

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