カブトムシには毒は無い
ブエノスアイレスで仕事も目的もなく怠惰な日々を過ごしていたハビエル。
ある日、疎遠になっていた母と弟が、母の内縁の夫モリナに銃殺されたと聞いた彼は、北部の田舎町へ向かう。
そこには、モリナの代理人ドゥアルテと、腹違いのもうひとりの弟ダニエルが待っていた。モリナは母たちを殺した後、自殺していた。ハビエルは、勝手知らぬ町でドゥアルテたちの助けを借りることになる。
彼らは . . . 本文を読む
愛を渇望し、時間を惜しみ、死を怖れる
ニューヨークで広告代理店を経営するハワード。彼の手腕で会社は業績を伸ばし、公私ともに順風満帆な人生を送っていた。
ところが突然、6歳の愛娘が不治の病でこの世を去る。ハワードは深い悲しみで自暴自棄となり、仕事を放り出して自宅に閉じこもる日々。ハワードに頼り切りだった会社は急速に傾き始める。
残された同僚役員ホイット、サイモン、クレアはそれぞれの事情も相まっ . . . 本文を読む