24-012「アンブッシュ」（アラブ首長国連邦・フランス）

象はピンクに塗ろう

　2018年、イエメン南部に駐在するUAE軍の兵士アリ、ビラル、ヒンダシは、帰国が迫るなか通常任務にあたっていた。彼らは装甲車に乗って戦闘地帯の住民に支援物資を運びながら渓谷部をパトロールしていたが、待ち伏せしていた敵に奇襲される。

　ゲリラ戦を得意とする敵は、渓谷に身を隠しながらロケット弾や地雷で総攻撃を仕掛け、最新の武装を施したUAE軍の装甲車でさえも徐々に追い詰められていく。

　負傷して武器も残りわずかとなり、完全に孤立してしまった3人を救い出すため、装甲車、ドローン、ヘリコプター、戦闘機と総力を結集して敵陣へ突入するUAE軍だったが。（「作品資料」より）

 

　内戦下にあり、テロリストたちも横行するイェメン。

　そこに駐在するＵＡＥ軍の兵士が襲撃され、孤立してしまう。

　彼らを救い出すため様々な手段で敵に対抗し、仲間を救おうとするＵＡＥ軍の兵士たちを描いたミリタリー・アクション。

　フランスとの合作とはいえ、アラブ首長国連邦の作品の鑑賞は初めてだったな。

　危険な状況下に置かれた兵士たちを救い出そうとする話は、戦争映画では多いな。

　本作も実話を基に製作されたよう。

　最後の最後まで敵が何者だったのかハッキリしなかったが、圧倒的な火器力と人数でわずかのＵＡＥ軍兵士に迫りくる。

　ＵＡＥ軍も応援部隊に加えて、ドローンやヘリコプターを出動させ、対抗する。

　ギリギリの状況での激しい戦闘が描かれ、緊迫感があった。

　主人公、中心となって戦いが進むのかなと思っていた人物が早々に退場してしまうのには驚いたな。

　ＵＡＥは僅かの兵力ながら作戦を立て、身を隠しながら戦うのだが、敵はお構いなしに突進してきて、どんどん倒される。

　いったい何人いるんだ、と思う人数だったな。

　激しい戦闘の中、ＵＡＥ軍は仲間を救い、脱出することが出来るのか。

　戦闘シーンは緊迫感もあり、先行きも気になる面白いミリタリー・アクションであった。

/５

監督：ピエール・モレル

出演：マルワーン・アブドゥッラ・サーリフ、ハリーファ・アル・ジャースィム、ムハンマド・アフマド、アブドゥッラ・サイード・ビン・ハイダル、マンスール・アルフィーラ

於：新宿バルト９