CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

24-352「動物界」(フランス)

2024年11月21日 00時21分16秒 | フランス映画

失うのは怖いけど、会うのも怖い

 近未来。原因不明の突然変異により、人間の身体が徐々に動物と化していく奇病が蔓延していた。さまざまな種類の“新生物”は凶暴性を持つため施設で隔離されており、フランソワの妻ラナもそのひとりだった。

 ある日、新生物たちの移送中に事故が起こり、彼らが野に放たれてしまう。

 フランソワと16歳の息子エミールは行方不明となったラナを捜すが、次第にエミールの身体に変化が起こり始める。(「作品資料」より)

 

 人間の体が動物に変異していくという病が広がる世界を描いたSFスリラー。

 変異した者を〝新生物〟と呼んでいたが、〝けだもの〟と呼ぶ者たちもいる。

 妻のラナが病気にかかり、治療のため南フランスへ移り住むフランソワと息子のエミール。

 治療とは言うが、隔離である。

 しかし、嵐によって新生物を移送していた車が事故に遭い、新生物たちが解き放たれる。

 フランソワはラナを捜そうとするが、そんな中エミールの体に変化が起こり始める。

 特異な設定で面白かったが、そこに描かれるのは自分たちとは違う者に対する恐怖と偏見。

 そして愛する者が変異してしまった者の苦悩が描かれる。

 体が変異し始めたエミールはそれを何とか隠し、やがて新生物たちと交わることでやすらぎを感じるようになる。

 新生物に対し偏見と恐怖を持つ者たちが、新生物に対しどのような行動を取るのか、そしてエミール、新生物の運命が気になる展開であった。

 フランソワはラナを見つけることが出来るのか。

 そして変異していくエミールに対してどのような決断をするのか。

 展開が気になり、惹き込まれる話であった。

 最後は爽やかさも感じるラストであったな。

/5

監督:トマ・カイエ

出演:ロマン・デュリス、ポール・キルシェ、アデル・エグザルコプロス、トム・メルシエ、ビリー・ブラン、サーディア・ベンタイブ、ナタリー・リシャール

於:シネ・リーブル池袋


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