不思議と驚いていない
2013年から14年にかけて、ウクライナの民衆は独裁的なヤヌコービチ政権に対して蜂起した。ロシア特殊機関の協力によるヤヌコービチ逃亡をきっかけに、ロシア軍は地元協力者の支援を受けてクリミア半島を占領し、ウクライナ全土に狙いを定めていた。
ある日、ウクライナ保安庁州本部で抗議活動参加者が州政府を攻撃し、州政府長官は辞任に追い込まれる。
一方、スタニツィヤで分離派に捕われたウクライナ部隊を取り戻す交渉のため現地を訪れたアブジェーエフ大佐は、ロシア側に寝返るよう説得されるが、ウクライナを守るため戦うことを決意する。(「作品資料」より)
現在、ロシアと戦争中であるウクライナ。
その戦争へと繋がる2014年に起こったドンバスの戦いを描いたミリタリー・アクション。
国境を警備するウクライナ軍と親ロシア派がぶつかった内戦である。
独裁政権のヤヌコビッチ大統領がロシアへ亡命し、それを機にロシア軍がクリミア半島を占拠。
ドンバスもロシアと繋がりの深い地域らしく、やがて親ロシア派が蜂起する。
分離派と言われる彼らは、国境警備を務めるアヴジェーエフ大佐を懐柔しようとするが、大佐は拒否。
やがて戦いと進展していく。
徐々に戦闘になるのではないかと思われる展開は、緊迫感が高まっていく。
共に祖国のための戦いと言うところが、切ないな。
しかし、分離派は大佐を寝返らせるため、家族を捕らえようと考える。
大佐の電話を盗聴しようとしたりすると、大佐はすぐに気付いたりする。
どうやら内通者がいたようだが、その辺りの描き方はおとなしめだった。
大佐の妻子が列車で現地を離れようする際、情報を受けた分離派が捕らえようと駆けつける。
このシーンは緊張感も高まるが、意外な決着に落ち着く。
その理由が最後に判る仕掛けになっている。
ロシアの影から祖国を守るために戦う兵士たちを描いた作品。
興味惹かれる1本だった。
多分ウクライナ映画は初鑑賞だな。
/5
監督:アルテム・セイタブラエフ
出演:マクシム・デヴィゾロフ、セルゲイ・フロロフ、コリーナ・コリバブチュク
於:ヒューマントラストシネマ渋谷
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