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気ままに生活してるシニアの残日録

カルテッド・アマービレ演奏会を聴く

2023年01月28日 | クラシック音楽

1月22日放映のクラシック倶楽部のカルテッド・アマービレ演奏会を録画で見た。曲目は

  • 弦楽四重奏のための緩徐楽章(ウェーベルン作曲)
  • 弦楽六重奏曲第1番変ロ長調作品18(ブラームス作曲)

いずれも初めて聴く曲である。

カルテッド・アマービレのメンバーは

  • 第1バイオリン 篠原悠那
  • 第2バイオリン 北田千尋
  • ビオラ 中 恵菜
  • チェロ 笹沼 樹

カルテッド・アマービレは2015年、当時桐朋学園大学に在籍していた4人の弦楽奏者によって結成、2016年ミュンヘン国際コンクールの弦楽四重奏部門で第3位に入賞し活動を本格化、国内外の様々なコンクールで受賞を重ね、次世代を担うカルテッドとして活躍が記載されていると紹介されている。

番組のインタビューでは、桐朋学園大学に在学中磯村先生に指導してもらっていたが、ミュンヘンの国際コンクールに応募してみないかと言われた、アマービレはイタリア語で「やさしく、愛らしく」という意味だが最初なじみきれなかったが最近は段々板についてきた、コンクール後たくさん演奏会があり、たくさんの音楽家と共演できて感謝している、カルテッド以外でも活動しているが今日は4人が一つの響きになっていければいい、全員20代だ、と話していた。

ウェーベルンはオーストリアの作曲家で演目は1905年に書き上げた弦楽四重奏のための作品、長らく忘れられていた存在だったが作曲家の死から17年後の1962年に初演されたもの。

後半はブラームスが初の弦楽の室内楽曲として発表した作品、1859年から1860年にかけて作曲された、親交のあったクララ・シューマンらの音楽家たちに意見を求め修正を重ねて書き上げられたもの。

演奏を見ていると、最初のウェーベルンの時は全員お決まりの黒い服、後半のブラームスの時は女性陣は紺色のドレスを着ていたが地味目だ。オーケストラではないので女性はもっと派手な色の服を着た方が良いと思うが、恩師の御大から「派手な服などとんでもない」と言われたのか自ら控えたのか? 弦楽四重奏は地味な印象があるが全員20代の若さだし、服装くらい派手にした方が商業的には受けが良いのではと思うがどうだろう。また、このカルテッドは第1バイオリンと第2バイオリンは固定しており先のエール弦楽四重奏代とは運用が違う。こちらの方が一般的なのかな。

恩師のお二人は、それぞれ77歳、80歳とご高齢にも関わらず元気に演奏されていたが、喜ばしいものだ。観客の前で演奏できるのだから健康であり、呆けてなく、目も耳も問題ないのだろう。いつまでも現役で頑張ってほしいものだ。まるでおじいさんと孫が一緒に演奏しているようだった。4人はさぞかし恩師の前で緊張しただろう。


エール弦楽四重奏団を聴く

2023年01月28日 | クラシック音楽

NHK/BSのクラシック倶楽部で1月19日放映のエール弦楽四重奏団の演奏を録画で見た。演目は

  • 弦楽四重奏曲 ニ短調 D.810「死と乙女」(シューベルト作曲)
  • 弦楽四重奏曲 ト短調 作品10から 第1楽章、第4楽章(ドビュッシー作曲)

エール弦楽四重奏団のメンバーは

  • 山根一仁(バイオリン)
  • 毛利文香(バイオリン)
  • 田原綾子(ビオラ)
  • 上野通明(チェロ)

番組の説明では、エール弦楽四重奏団は2011年結成、エールとはフランス語で「翼」を表し、大きく羽ばたいていけるようにという願いを込めて名付けられた、普段はそれぞれソリストとして海外を拠点に活動し、不定期に集まり演奏活動を行っている、とある。

メンバーに対するインタビューでは、リハーサルではくつろげた、メンバーはお互い尊敬できる、お互いファミリーみたいだ、頻繁に会うわけではないがたまに集まって弾くのはちょうど良い頻度、普段は違う場所で違う先生について学んでいるので久しぶりに集まると簡単では無いが互いに影響・刺激を受けて作り合えるのは良いとのこと。

「死と乙女」は、シューベルト自身が作曲した歌曲「死と乙女」の旋律を第2楽章の主題に用いていることから同じ名で呼ばれている、当時シューベルトは病に侵されており死を感じていた心境を表現したものともいわれている、とのこと。

トビュッシーの「弦楽四重奏曲」は、彼の出世作「牧神の午後への前奏曲」とほぼ同じ時期に書かれ、1893年イザイ弦楽四重奏団によって初演された、ドビュッシー独自の音楽確立への第1歩となった傑作とのこと。

先日コンサートで聴いたときと同様、シューベルトの演奏時には第1バイオリンは山根、第2バイオリンは毛利だったが、ドビュッシーの時はそれが交替されていた。コンサートで生演奏を聴くのも良いが、テレビで演奏を見るのも演奏者の細かい表情や楽器の操作がわかって生演奏とは違った面で楽しめるので、これはこれで有意義だと思う。


「喫茶室ショパン」に行く

2023年01月28日 | カフェ・喫茶店

今週、早稻田松竹で「ザリガニの鳴くところ」を観た際、チケットを買ってから映画の開始時間まで余裕があったので、ちょっと離れているが要町にある名曲喫茶ショパンに行ってみた。前から行きたいと思っていたが行く機会が無かった。

要町の駅で降りて歩いて10分くらいか、住宅街の中にある。中に入ってみると先客は無く、大きなスピーカーの真正面の大きなテーブル席に座った。店主の宮本英世氏はクラシック音楽評論家としても有名で、氏の書いた本が店内のテーブルにずらっと並べてあった。私の持っている一冊もあった。コーヒーを注文して音楽に耳を傾けると、フランクのバイオリンソナタだ。店内はそれほど広くなく大人数は入れない、混んでるときは相席になるのであろう。壁には宮本氏がインタビューを受けた新聞記事の切り抜きや、フルトベングラーやトスカニーニの写真があった。レコードはCDを使っているようだ。

30分ちょっと滞在しただろうか、閑静な住宅街の中にあり、落ち着いた雰囲気で贅沢な時間を過ごせた。この店は商業目的と言うより店主のクラシック音楽にかける思いを少しでも普通の人に伝えて普及させたいという思いでやっているのだろ。おそらくお住まいもそこだろうから、ご自宅のレコード鑑賞部屋を一般公開しているようなイメージなのかもしれない。いつまでもお元気で続けてもらいたい。