特定非営利活動法人 被災者応援 愛知ボランティアセンター 公式ブログ

2011年3月17日設立。孤児遺児応援活動、被災地ボランティア活動等、現在進行形で被災者応援活動を行っています。

愛知ボラセンの活動予定⇩(更新日:2024.5.3)

令和6年能登地震 被災者応援ボランティアバス
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NPO法人被災者応援愛知ボランティアセンターは、観光庁からの「観観産第174号(平成29年7月28日)災害時のボランティアツアー実施に係る旅行業法上の取扱いについて(通知)」に基づき、被災地ボランティア活動を実施いたします。

災害時のボランティアツアー実施に係る通知の適用対象となる地域について


■今後のボランティアバス活動予定
第10回 5月25日(土) ≫ 26日(日)
※現地との兼ね合い、また定員数に満たない場合などで変更になることもあります。

愛知ボランティアセンターの災害ボランティアに関する考え ~応援物資と自己完結に関して~

2016年05月02日 11時06分16秒 | スタッフのつぶやき

代表の久田です。

熊本の避難所では、今、支援物資にあふれています。
これまで大きな災害があるたびに繰り返されていることです。
まず、以下の東日本大震災を経験された方のレポートをお読みください。
http://synodos.jp/fukkou/16991

愛知ボラセンは、東日本大震災で、愛知県の皆さんに春物新品衣類の提供をお願いし、
提供のお願いと、名古屋での活動として、物資の仕分け分類のボランティアさんを募集。
ほぼ同じサイズの箱6,000箱に、男性用、女性用、子ども用、インナー、アウター、サイズなど細かく分類し、
中身の分かる大きなシートを箱に貼り、
合計約30万着の春物新品衣類をはじめとした応援物資を、石巻市の被災者に直接届け、お渡ししました。

直接お渡しすることで、いろいろな要望を伺い、新たに追加で募集したもの、募集を打ち切ったものなどがありました。
女性下着はパーティーションで仕切り、女性スタッフを配置し、男性の立ち入りをお断りするということも実施してきました。
応援物資に関しては、完全に自己完結の活動を、大規模に実施しました。

そのノウハウは2013年のフィリピン台風30号被災者へ、776箱約35,000着の応援衣類を届けることにつながっていきました。

その愛知ボラセンは、今回の熊本地震に際して、応援物資を集めることはしませんでした。
テレビではリポーターが水や食糧などがないと伝えていました。
テレビをご覧になられた方々はいてもたってもいられなく、物資を送られ方がおおくいらっしゃいました。

愛知ボラセンが物資を集めず、送らなかった理由は、かんたんです。
私たちの物が届く頃には、まちがいなく、避難所は物資で溢れていると考えたからです。
そして、今、その通りになっています。

東日本大震災の被災者は津波で家を流され、何もかも失ってしまいました。
ですから、4月なって、春物新品衣類は必要でした。
しかし、石巻市内中心部で商店の営業が再開された頃には、商店の営業妨害になりかねませんので、
応援物資の提供は中止しました。
今でも仮設住宅で物資を配布されている団体も見受けます。受け取られた方がよろこばれるでしょうが、
愛知ボラセンは、今現在も東日本大震災の仮設住宅でお米などの物資を提供することは
総合的に考えると適切なことではないと考えています。

1998年に神戸の復興住宅の自治会役員さんから、「自分たちは乞食じゃないから、いつまでもモノを配らないでくれ」と言われました。
もとより私にはその考えはありませんでしたが、それは災害ボランティア=物資提供と思い込んでいる人たちがいるということです。
それはおそらく今も変わっていません。

自己満足的な活動ではないこと。
できるだけ自己完結の活動であること。
できるだけ継続的な活動をすること。
こういったことが重要なことだと考えています。

今回の熊本地震ではも、継続的な自己完結型の活動をめざしています。
応援先の高齢者施設グリーンヒルみふねさんの依頼で活動をすすめていきます。
活動にあたっては、4月25日と5月2日に活動現場を、熊本まで私が確認に行っています。
今後も必要があれば、私が確認に行きます。
電話やメールでは細かな所までわかりませんし、伝わりません。
自己完結型というのは、宿泊や交通手段程度のことをいうのではなく、
活動のしかたそのものも、他者にできるだけ負担をかけることなく、
どれだけ自前でできるのかということが大切だと考えています。

こうした活動にもとづいて、第1回は、関連施設の小規模施設の「みどりの丘」 の片付け。
第2回以降は、利用者さんの自宅の片付けになって「いきますが、
これは第1回の見事な片付けによって愛知ボラセンへの信頼感の反映と考えられます。
いくらボランティアとはいえ、見知らぬ人たちを自宅にあげるのは不安なものだと思います。
しかし、愛知ボラセンとしてまとまった団体で、活動の実績や信頼があれば、
その不安は少しは和らぐと思います。

自己完結型だからこそ、継続的な活動ができると私は考えています。

まっさきに被災地に駆けつける活動は大切です。
瓦礫の中から大切なものをとりだす活動
災害ボランティアセンターの運営に関わる活動
温かいものを提供する炊き出し・・・、

少し遅れても、週に1回だけでも、大勢の参加者で、継続的な活動。
それが愛知ボラセンのめざす、被災者応援活動です。 
応援物資も必要と考えれば、徹底してやりきります。

その場合は、東日本大震災の時のように、名古屋で集め、名古屋で仕分け・分類し、
同じサイズの箱に積みかえ、自分たちで持っていき、被災者に直接渡し、
ニーズをきいて、確実に必要なものを届けます。
もしも次に大きな災害が起きたとき、愛知ボラセンの動きを参考にしてください。

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第1回 平成28年熊本地震被災地応援ボランティア活動の報告

2016年05月02日 01時26分11秒 | [平成28年(2016年)熊本地震]熊本県御船町・西原村ボランティア

こんにちは。
武内です。

第1回 平成28年熊本地震被災地応援ボランティア活動(4月29日~5月1日)についての報告です。

今回はバス2台、90人(スタッフ、取材含む)が参加しました。
東別院での出発式には、見送りに馴染みの方々もたくさん来てくださり、19時ごろに出発しました。
この熊本災害においても森林を守るバナナくらぶさんから、
応援の気持ちを込めて、私たちボランティアと被災地の方へ300本のバナナをいただきました。
本当にありがとうございます。

移動は夜間のため、連休初日でしたが、大きな渋滞もなく約13時間半をかけて熊本県に着きました。
九州道阿蘇くまもと空港インターチェンジから先は、前日に対面通行で開通はしていましたが、
停滞!していましたので、そこで高速道路を降り、益城町を通過して、御船町に向かいました。
なお、ドライバーさんの交代は、出発時には2時間おきにとお話しましたが、
ドライバーさんから3時間交代の方がゆっくり休憩できるとのことで、3時間交代にしました。
私たちが説明を怠ってしまい、不安になられた方がいらっしゃるかもしれません。申し訳ありませんでした。

 

 

 益城町では、倒壊しかけた家屋や崩れた石垣、ブルーシートで覆われた屋根が多数見られ、
その惨状に車内では誰もが声をなくしていました。

そして社会福祉法人 恵寿会「老人総合福祉施設グリーンヒルみふね」に到着。
活動の依頼をいただた施設長の吉本さんとご挨拶をしました。

利用者さんへの音楽療法班の6人はグリーンヒルさんでの活動。ここからは別行動となります。

残りの80人は、ここから15分ほど離れた「小規模多機能ホームみどりの丘」へ向かいました。
道中では、次々と自衛隊の車両とすれ違い、非日常の光景であることをさらに感じさせます。
ところどころに通行止めがあったり、警察官が整理誘導したりしている個所もありました。

「みどりの丘」までは、最後に細い坂道を上がる必要がるため、少し離れた場所にバスを停めて、荷物を全員で協力して運びました。

みどりの丘の河内センター長からご挨拶をいただきました。
職員の方の中には、自宅が全壊や半壊の方もおられ、そんな中でも必死に勤めてくれていると涙ながらにお話されました。

活動前には、中高校生の3兄弟先導によるラジオ体操を行い、4つの班に分かれて作業を開始しました。
まずは、倒壊した棚やテーブル、いすなどを外に出し、
ベッドや車いす、ポータブルトイレなど利用者さんの生活には欠かせない福祉用具もすべて建物から搬出します。

 

 

 

キッチンでは、割れた食器を片付けたり、手つかずだったものをきれいに洗ったりしました。
幸い、水道が復旧していましたので、大幅に作業が進みます。(途中断水がありました。)

 

 

倉庫では、大型の冷蔵庫の中を取り出して整理したり、滅茶苦茶になった棚の中を整理したりしました。
その後、床をきれいに掃除し、搬出したもののなかから、残しておくものを順番に搬入していき、
利用者さんをお迎えできるよう準備を整えていきます。

そのころ私(武内)は、次回の活動に必要となる書類各種の手続きに御船町役場へ。
愛知ボラセンの御船町での活動を支えてくださっている
御船町在住の理学療法士さんの増田さんの車に乗せていただき、
車内で被害の状況や物資の問題、町が抱える財政的課題、高齢化問題、
役場の職員だけでは人が足らないことや、災害時の対応に慣れていないこと等を伺いました。

役場に着くと、他県から派遣された職員の方々が様々な業務にあたっており、
入口すぐのところには、臨時の罹災証明発行手続き窓口などが設置されていました。
御船町長さんともお会いし、ご挨拶をさせていただきました。

グリーンヒルみふねで活動している音楽療法班は、がまるでこの施設の職員さんのように溶け込み、
利用者さんに寄り添いながら楽しくほのぼのと活動していました。

今回、バスの運転手さんの休憩場所としてグリーンヒルの一角の場所をお借りしたのですが、
そこには前日に届いたばかりという、段ボールベッドや施設中から集められたベッドなどが隙間なく並べられ、
また目の前の和室には臨時的にマットなどが敷かれていました。
現在、通常よりも多くの利用者の方を受け入れているため、夜間はその方々がここで寝泊まりをしていると伺いました。
また、施設のすぐお隣にある「みふね観音温泉 華ほたる」さんにも伺いました。
ここでは、温泉を2日間無料開放しており、被災された方で2週間ぶりにお風呂に入ることができたという方が訪れていました。

お昼になり、みどりの丘へ戻ると、すっかりと建物内はきれいになっていました。
いくつかある部屋はすでに土足禁止になり、テーブルやソファ、ベッドなどが運び込まれていました。

また、休み時間を利用して多くの報道関係の方から取材を受けました。
参加者からは、「被災された方たちのことはもちろん、ボランティア活動に対しても、
もっと理解が広がるようしっかりと伝えてほしい」と真剣な声が上がっていました。

午後からは、残った作業の続きや、正面や庭部分の草取りを行いました。
たくさんの人数で一斉に行い、短時間でとてもきれいにすることができました。

また、職員さんから、利用者さんが戻ってきて、喜んでいただけるものはどうですか?といわれましたので、
絵心のある方や手芸や手先の器用な方中心に、お部屋やホワイトボードに装飾をさせていただきました。

 

一人ひとりが進んで役割を見つけ、みんなで声を掛け合いながら活動することができ、
「もっと下を向いて黙々と作業するのかと思っていたけど、協力して楽しく活動できた」
「家では絶対にやらない草取りも、ここでは不思議とやりたい気持ちになる」
「利用者さんに、笑顔でここに戻ってきてほしいからがんばれる」
などと、参加された皆さんは感想を話されました。

「みどりの丘」での片付け活動は今回と次回の2回を予定していましたが、
今回、一気に終わらせることができました。
「みどりの丘」さんは6月1日の再開を目指して、準備を進めていくとのことでした。
利用者さんにたくさんの笑顔がよみがえることを願っています。

グリーンヒルにもどり、音楽療法班と合流した後、全員で出発式を行いました。

帰りのサービスエリアでは、初参加の方もリピーターの方もすっかり仲良くなり、
新たなに生まれたチームワークが今後の活動にまた生かされていくと思います。

熊本の被災地ボランティアに参加された皆さま、お疲れ様でした。
また、名古屋でお見送りやお出迎え、準備片づけなどしてくださった方もありがとうございました。

今後の活動予定は、

▼先ほど更新した記事

http://blog.goo.ne.jp/aichiborasen/e/ab6b70dc6b8a928b6b081e3ca3bcbc64

をご確認ください。(今週末以外はバス確保され次第募集開始となります。)

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熊本の活動に関しては、被災地などの状況を鑑みて、必要最小限の活動写真だけにとどめております。

 

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